2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉の展覧会74

イヤな世の中になってきた イヤな世の中になってきた イヤな世の中になってきた イヤな世の中になってきた イヤな世の中になってきた イヤな世の中になってきた 汚職や偽装、捏造、隠蔽が流行り、 弱肉強食、競争主義の市場万能主義が蔓延ってきた 視聴率市…

「林檎」 言葉の展覧会73

林檎のような真っ赤なほっぺをしたあの娘 あいらしく微笑んでぼくを見つめると いよいよぼくのほっぺも林檎になる 林檎の向こうの あの娘 声をかけようにも ふれようにも 空っぽの部屋に 林檎がひとつ 古びた白壁を見つめている 林檎を囓る 甘酸っぱい 初恋 …

言葉の展覧会72

何十年もかれらは戦い続けてきた 赤は青を攻め青は赤を反撃した ときに赤いものが勝ち ときに青いものが優勢になった 赤は恨みで真っ赤な炎になり 青は憎しみのあまり冷たい氷になった お互い違いを認めないばかりに 戦いはいつまでも続いた なぜって 戦いこ…

お通夜  寺田操さんと

田舎から帰ってくると、大急ぎで喪服に着替え、自転車に乗って葬式場へ行った。 「ああ、遅刻だ」 20分遅れだ。遅れてスミマセン、と受付で走り書きで記帳した。そして、急ぎ足で式場へ入った。が、まだ始まっていない。ん?・・・・。側の方に聞いてみる…

「美しい国」 言葉の展覧会70

残業で疲れた顔を滲ませたK嬢は 唐突に 腹立たしげにぼくに言った。 「『美しい国』って反対から読んでみたらどうなりますか? 今のこの国の現状にぴったりやわ」 美しい国 うつくしいくに にくいしくつう 憎いし苦痛 *** 美しい国に美しい人間はいない …

言葉の展覧会69

迷ってしまった 足跡 夜空にこだまして 仰向きながら ずっと突っ立っている 星がはじける 遠ざかる 青い夢 微かに光って

「冬の夜」 言葉の展覧会68

冬の夜は あつかんなどいただきて ちびりちびりと 時をめでるのがよろしい しごとづかれを ちびりちびりと といていくのがよろしい さむいこころを ちびりちびりと あったかくしていくのがよろしい ひとりでのむのもよろしい あなたとふたりでのむのもよろし…

言葉の展覧会67

「未来」 その男はまずふといくびからネクタイを垂らす その男には責任がないように未来もない 薄っぺらな紙切れを両手で大事に持って歩き出す その男のしょぼついた眼の隅へ飛び去るカラスの一群 紙切れの表裏で仰がれては換気のない部屋のゴミの類はそわそ…

言葉の展覧会66

きみのみどりのかばんのなかに ちいさなちいさなこばこがすんで なにがひそんでいるのか ぼくがきみのかばんをもったとき こばこがきになり むねがどきどきおどりだす だいじなだいじなたからもの せんさいでうぶな しょうじょのきよきたからもの あるいはま…

「追い詰められた」 言葉の展覧会65

追い詰められた 時間に スケジュールに 追い詰められた 命令に 上司に 追い詰められた 成果に 評価に 追い詰められた 生活に お金に 追い詰められた なんとかしなければ 追い詰められた 焦る あせる あせる〜〜! 追い詰められた ええぃ!! やけくそだ。も…

「幸せも不幸も」  言葉の展覧会64

冬の土曜の夜 4人の少年たちは歌っていた 会社員、無職、高校生 4人の少女たちも歌っていた みんな中学生 ときに可愛らしく ときに熱唱して みんなで幸せにワイワイと しかし、こんなことになろうとはおもってもみなかった 突然の大爆発 燃え上がる炎 焦げ…

「ともに立つ」  言葉の展覧会63

段ボールの家は底冷えがして 何度も目が覚める 身体が震えている 腰痛が走る この寒さと痛みが俺の全存在だ ああもうすぐ夜が明ける 今日の食事はどうしようか 相手の立場に立つという傲慢さ もっと怖い大上段に立った施しや強制 よい子の神父はもう止めよう…

言葉の展覧会62

深夜の水族館でぷわぷわぷんわり 海月が漂っている 硝子に頬をくっつけた少年は いつしか魚に 吐き出すあわがぷくぷく 夜に吸い込まれる 得体の知れぬものが泳いできて 魚を呑み込んだ 訳の分からぬ魚は 闇を怖がり悶えのたうち回ったけど そのうち楽しく心…

言葉の展覧会61

いい作品をつくりたいなら 徹底的に自己に忠実に クォリティに拘れ みんなからブーイングが出たときは 孤高の人ボブディランを想え 常にハードルを高くして挑むこと のぼるときはしんどい だけどやがて しんどいことが楽しくなる そこまで行かなきゃ それが…

阪神淡路大震災きょう12年  〜言葉の展覧会60

MEMORY きざむ かたられなかったきおくきざむ いまなおかたられるべききおくきざむ かたりつぎたいきおく刻む いつかのだれかにあてて刻む 未来のあなたと分かち合えれば刻む しずかに やさしく (1.17に寄せて「阪神大震災きょう12年」)★**…

言葉の展覧会59

1月だというのに 雨がそぼ降っている 傘もささずに小走りに夜をかいくぐると いつのまにか宇宙の片隅に佇んでいた ぼくは圧倒されちまった この指さした先はどこまで続くんだろう 宇宙の広大さのなかでおもった 人間関係なんてとるにたらないことだな いじ…

言葉の展覧会58

イノシシが通るぞ 人間様よ どけどけぃ!! 昼間はおみぃらが威張っていても 真夜中はわしらの天下 人間様よ ちれちれぃ!! わしらを排除させようなんて そうはさせないぞ 人間様よ されされぃ!! イノシシが通るぞ 人間様よ どけどけぃ!!

言葉の展覧会57

荒野 何もかも罅がはいって 崩壊寸前であるが 表面は美しく塗装されている 一時凌ぎの虚栄と快楽に酔い痴れ 枝葉末節の雑念に囚われ 退屈の埋め合わせに翻弄し てんでバラバラに好き勝手に動き回っている やがて邪悪な力によって吸引されるにちがいない その…

言葉の展覧会56

何が出てくるかわからない 陰があれば陽 甘い時あれば辛い時 平明あれば難解 複雑怪奇 玉虫色の日替わりメニュー 何が出てくるかわからない 言葉の展覧会心模様 ★************ 昨夜は仕事を終えてから、職場の男ばかり4人で一杯飲んだ。20代…

言葉の展覧会55

現代詩よ着地せよ 浮遊した観念の遊びが横行 との杉山平一さんの言葉 頭がイタイ イタイイタイ 阪神大震災の前までは近所付き合いで 杉山さんの歩く姿を見ているだけで なんかこう 敬虔な心になって 家にあがらせてもらったときも なんかこう しゃちこばって…

言葉の展覧会54

刻印 ある晴れた日 この殻を破らなければと思った 空が回り光が揺れ 外に出るにはちと怖い あるということは よいことなのか まるで太陽が 説明してくれるとでも思っていたかのようにねばねばのものが底に潜んでいる 暗い森の中で さ迷うあなたと彼と私と彼…

言葉の展覧会53

いじめられて苦しい ああ、あの人が憎い こんな差をつけられて 悪い点だと言われた ふられてしまった なにもかも息苦しい もういや! ちょっと待てよ 今がすべてじゃない 未来から今を見てみたらどうだろう さて 20年後は もうほとんど忘れているだろう み…

言葉の展覧会52  ネパールの子どもたち

ひまらやのとうめいなみずうみのように すんできらめくひとみ いっぽんのえんぴつをだいじにだいじにもって そこぬけにあかるい まっしろなははじゅんすいそのもの そのえがおはせかいじゅうのひとたちをしあわせにする いまもこんなこどもたちがいるんだ あ…

言葉の展覧会51

新成人へ 公平なんてどこにもない 平等なんて誰が言ったの だから慰める必要はないんだよ 気の毒じゃない 格差世代新成人 いまもっているものは何? それを最大限に生かすことさ 程よい距離を保ちながらの連鎖連帯 恋をし失恋もし片想いもよければ憧れもいい…

言葉の展覧会50

のののの のんのん のっぺらぺ のっぺらぺ のっぺら ぺらぺら のっぺらぺ のっぺら ぼう の のっぺ の のんのん ★ **************昨夜つめたーい突風がふいたかとおもえば 今日は朝から昼にかけて雪 まっしろしろしろ まっしろけーのけっ とこ…

言葉の展覧会49

そぼ降る冬の雨 わたしはぼうっと 窓の向こうの空をながめている かすかにきこえる 若者の絶叫 あれはとおいとおい 欲望の砕ける音 小鳥の声とともに 灰色の空に消える 哀しみの飛沫 いつの世も 窓辺にぶら下がっている 干し柿を今日もひとつ食べた いまいる…

言葉の展覧会48

うつつ 日々のこの生活のなかで 何かが変わってきている 社会の奥底に 何かが忍び寄ってきつつある それは何か 何か それはまだ見えない 不定型な心情 狂い それは内なるテロの誘因 土壌 それは異様とも思える程の配慮 優しい関係の圧力 自己肯定感の脆弱さ…

言葉の展覧会47

雪の ふわふわ ルームに すべらかに 横たわり 微かに うねる 身体 とろける 液体 もどかしげに 足を交差し 手には羽根を持つ なやましげに 向かう視線は 碧い植物の建築物 数本の くねくね 宇宙線が 地球に交わり 溶け込んだ点々の上を 白い鳥が飛んでいる …

言葉の展覧会46

不条理だよ 世の中は 理不尽そのものさ いろんな災難がやってくるっていうの なんの前触れもなく惨劇がやってくる時だってある 明から暗への転化っていうか それはただの言い訳に過ぎないんじゃないか ちっぽけなトラウマを振りかざすなよ なんでもかんでも…

一日中、小雨。 妹と中学校の英語のをやっているダンナ、かつよしさん。警備会社に勤めている甥、ともくん。タンクローリーを運転している姪のみほちゃんとその子、4歳のさきちゃんと小五のりきちゃん。みゆきちゃんと歯医者をやっているダンナゆうやさんと…