2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『おもいおもい』*No.2091

つぎはぎ 修理の後だらけ カッコ悪いどころじゃない 性能が低く 使い方がまだ分からない おもいおもい なんじゃこれは 役に立たないどころか邪魔になるみたい でも それはこれから いつになるかは分からないが 何かの役に立つはずだ きっと そういう直観がし…

『城崎にて』*No.2090

雪見酒 月がゆらゆら 湯に浮かぶ ・ ・ ・

『まちの灯』*No.2089

夕暮れになると ポツリ ポツリと 灯っていくまちの灯 夜中は賑やかに灯って 見事な光景 やがて真夜中 プツリ プツリと 消えて家も眠りに入る 生きとし生ける物もかくのごとし わたしもやがて・・・としんみり ・・・眠りの中・・・ 夜明け前 あっちにポツリ …

『近づいて行く』*No.2088

はっとして 一日一日 死に近づいて行く 自分に気づいた ふだんは 日常に埋没して すっかり忘れているけれど ふと気づいてしまった ついこの間までは忙しい忙しいと走り回っていたのに ついこの間は若かったはずなのに ・・・・・ 近づいて行く 一歩一歩 どこ…

『おしっこ』*No.2087

かならず出る まいにち出る からだからの水 ちょっときいろくなって ちょろちょろ あるいはいきおいよく ジャーッ 入れたからには出なきゃならん水 あたしのからだでつくった水なのに じぶんではのめない水 しょっぱいだろうなあ 今日も元気に出てほしい あ…

『福寿草』*No.2086

冷たい風が吹いている 冬の朝 おやっ こんな枯れ地に可愛い黄色い蕾 道の隅っこに 人知れず咲こうとしている幸せの花 アドニス、 永久の 幸福 見つけたぞ 新しい春を祝う花を 今日は何かいいことがありそう ・ ・ ・

『裸木』*No.2085

にぶい冬の光 青いキャンパスに 幾重にも線描された土色の毛細血管 見事に浮き立って 失くしてしまったものを想いながら 蕾がひそんでいるのも分からず 遠くからぼんやり眺めている 見え隠れする都会の喧騒に魑魅魍魎 やがて 白雲の背景に移り変わり みょう…

『色を出す』*No.2084

変な色を出したばかりに 上手く行きそうだったことも命取り 場に応じていろんな色を出せば 八方美人で優柔不断と言われ 色を隠せば 鬱々と鬱陶しい とかく色を出すのは難しい だから十人十色 自分のために自分の色を 自分に向けて出すのが一番いい ・ ・ ・

『落ちこぼれ』*No.2083

こんなステキなネーミングはない 魅力があふれだして落ちこぼれ ちからが余って落ちこぼれ 余裕綽綽 豊かさが落ちこぼれて 彩りを加える 寿司のネタたくさんの落ちこぼれ とっても美味しそう ぼくは人生に落ちこぼれて いま花盛り と 言うことにしよう ・ ・…

『冬の起床』*No.2082

朝、パッチリ目が覚めた が 寒い 窓外は少しずつ明るくなりつつある が 寒くて布団から出られない もう少し あともう少し まだ居よう 外でカラスが笑って 早う起きんかえ アホウ アホウ ・ ・ ・

『ロン』*No.2081

雪のちらつく古宝山 登る人間様5人とお犬様 ロンはここで野生に戻る ・・・ 首輪を外して 隔離を外して ペットを外してもらった犬のロン 自由に 奔放に 冬の山を駆けずり回る そのいきおい そのよろこびといったら ロンは野犬に戻り 犬として喜び 犬として…

『冬のしぐれ』*No.2079

冬のしぐれ 冷たいしぐれ 追われに追われて いる間もしぐれ 切れ切れにしぐれ 一日中しぐれ しぐれにしぐれて 善きことみっつ ・ ・ ・

『クモさん』*No.2078

軒下で クモさんと出会った あいさつしよう 今朝もはよから おはようさん ステキな蜘蛛の巣 ひっかかった虫を食べるのですね クモさんクモさん、蜘蛛の巣で 毎日じっと動かずごくろうさん ひっかかる虫を待っているの こんにちは クモさんクモさん、蜘蛛の巣…

『クモ』*No.2077

クモといっしょに暮らしている とYさんは言う クモは廊下の隅っこの上で 蜘蛛の巣を張って住んでいる いつもあいさつをします 犬や猫が家族の一員なら クモも家族の仲間入りしてもいいはず クモさん、おはよう 今日はいい天気になりそうだよ ・ ・

『扉』  *No.2075

6つの扉があった 1つ目の扉を開けた う〜ん、何か わけがわからない 2つ目の扉を開けた つまんない 3つ目は あっ おもしろいなー もう扉を開けるのを止めてしまおうと思ったが 開いてみよう 4つ目の扉を開ける なんだか楽しくなってきた やさしい気持ち…

『あのひとと出逢って』*No.2074

あのひとに出逢えてほんとうによかった 出逢ったときは何にも感じなかったが 何回か会って心に焼き付いてしまった でも 学校を出てからあのひとのことを何十年間か すっかり忘れていた それがこの辛い時に 突然 あのひとがあらわれた そしてもう駄目かなと思…

『誰かの声』*No.2073

誰かが話しかけてきたような気が 後ろだったか 空の方からだったか 「どこから来たの?」 えっ 確か聞こえたような 見渡しても 誰もいない 空耳かしら 「あなたはこれから どこへ行くの?」 ああ、やっぱり誰かが私に訊いている だれだろう いったい 声だけ…

『朝のコーヒー時間』*No.2072

アフリカの 夢と ほろ苦い 恋が 溶け合う ほっと する 珈琲色の至福の ひととき 福は 喉を通り 体内に沁み渡る 奥深くから聴こえてくる 懐かしい あたたかな 歌 目を瞑れば 映ずる 異国の山と空 やすらかな 朝の 独りっきりの贅沢 さて、今日は畑仕事だ ※も…

『謎』*No.2071

ここには あるのに ない ないのに ある 無と有の うっすらと 混ざり目 あるいは解け目 空洞なのか いっぱい詰まっているのか ● ・ ・

『見えない友だちだよ』*No.2070

悩んでいるひとに 弱っているひとに 苦しんでいるひとに 絶望しているひとに 詩は そっと 親身に語りかける 気付いてくれたらいいな ・

『ポイ捨て』*No.2069

道脇に止めたクルマから ある中年が空き缶を捨てました それを見ていた別のクルマの ある若者が ゴミ袋を捨てました それを見ていた ある老人が 捨てられた空き缶やゴミ袋を拾って 「落ちましたよ」 と ふたりに届けに行きました ・ * ・ ・

『野ら猫』*No.2068

ああ、また棲みついているんだな 夜明け前の眠りの中で聞こえてきた 野ら猫の異性を呼ぶ声 きっと 納屋の奥の 30年前から積まれたままの藁のなか ・・・ 10年程前にそこへ行ったとき バッと 黒いものが飛び出て来た 4匹の赤ちゃんを残して ・・ おかあさん …

『詩情を大事にする寛容さがあるか』*No.2067

「言葉が出ません」 と言いながら次から次へと めったやたらに言葉が飛び交い 言葉があふれるだけの 何かが失われてしまった てれびのがめんを消して 目を向こうの窓に移してみる 沈 かに 黙 ったまま 眺めてみる 人の暮らす家々に山、その上の空 耳を澄ませ…

『真夜中のカラマゾフ』*No.2066

眠りのなかから ふと 目覚め 枕元の読まれたがっている書物を 手に取りページを繰る 深夜に すこし少しずつ読みすすめるカラマゾフ 生の問いを辿る 眠りから眠りへの旅 巻き込まれないように 慎重に やがて 時間が 途 切 れ 文字の輪郭が ぼやけて ・・・・…

『立春』*No.2065

白くうすっぺらい 花びらに見守られ やわらかな黄色の部屋で 静かに寄り添う女しべと男しべ この世にこうして咲き合っている奇跡 儚い美しさ まわりはひっそりと 静かな昼下がり 寒気ただよう 久方ぶりの穏やかな晴れの日 春が立つ ・ ・ ・

『朝の歌声』*No.2064

寒い寒い冬の朝 出られない寝床で聴く 遠くの 小鳥の鳴き声が 春を連れてくる天使の 歌声に思えてくる ● 今朝、畑で ・ ・ ・

『普通のくに』*No.2063

これだけ人は残酷になれるのだろうか かつて人はそうだった これが普通 いまなお これからも あちこちで きっと 普通という 暴 には暴というくるった 力 背後にみちて 積極的の中で蠢く恣意から 死入へ 普通に吸い取られ無くなって初めてわかる反省と理想の…

『異素羅無酷』*No.2062

非出獲手呂愚留 ー腐惰世界二狂 怖汚餓付婁為乃 理不尽那処刑堕 留三血萬可区流 蛇宗凶火混奈忍 減我居留孤屠煮 捕喪詐碑炎棲乃 恐露死詐悪感汁 嗚呼恐露死亞悪 狙露死亞難屠火 拿羅那威喪乃禍 ※*・I am 後藤・*※ ・ ・ ・