2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「動く影」言葉の展覧会680

床を見ているのに 流動する 空を見る 何か落ちてきそうな 何かが襲ってきそうな 漠然とした 不安と 光の幻影 答がありそうな なさそうな 解決できない 世界の 影 ○ ●

言葉の展覧会679

そんなことをしてどうなるんだ いったい どういういみがあるの なんのやくにたつの なんのやくにはたたないけれど なんのいみもないけれど どうなりもしないけど それがいいんだ ただ なんとなくたのしいんだ いきているなっていう・・・ ・

言葉の展覧会678

ぐしゃ っと大きなクルマに轢かれて ぼくは潰れた いとも簡単に 音は一瞬に 猛スピードのなかで響き 次から次へと押し寄せてくるクルマで センベイのようになったぼく 過去も未来も 道にへばりつき なにもかもぺしゃんこ クルマが通らない静かな夜 ぺしゃん…

「だいにのはいせん」言葉の展覧会677

だいにのはいせんだと ろうしじんがいった すこしぼけもはいっているが なるほどそんなことばもちょっとゆうこうだなとおもった でもはいせんというからにはだれにまけたんだろう いったいだれがかったの そしてはじめたのは せんそうせきにんしゃは ところ…

「脱出準備」言葉の展覧会676

べつにどうってことないんだけど こんな場所に長くいたら やがてへたってしまうだろう ヒトがつくるソシキってものは ろくなもんしかできない だったら早く抜け出せばいいだけの話なんだが もう少し辛抱しよう いつだって勝手に出られるんだから べつにどう…

「れっかれっとう」言葉の展覧会675

れっかれっか れっかれっとう おじんもおばんもおばはんもおっさんも こどももわかものもそしておいらも れっかれっか そうれっか うつりがよく よくろしゅつして いめーじが かっこいいということで えらぶあほうのいっぱいいる れっかれっとう ねじれにね…

「迷走国」言葉の展覧会674

豪邸に住み 上からの目線でものを見る 祖父の七光りで 口を歪めて受けだけを狙って その場当たりに豪語する その群れはただ勝ち馬に乗ることしか 念頭になく 節操なく 未来を描かず将来を語らず 大事なことは何もしないで 走っている どこへ? それをとりま…

「なし」言葉の展覧会673

朝の箱からころがり出る 秋の果物 なし 4つに並べられていたものが 各々の場所へ落ち着く 皮のつぶつぶは失望とも希望とも 覆われたほろ甘酸っぱい恋の果実 苦い芯へ向かって いよいよ真実を増す 喧噪なテーブル上で 微かな音楽を聴きながら ころんとまた …

「クロさん」言葉の展覧会672

ぼくの愛用の腕時計 2年前コーナンで買った 880円の腕時計 毎日使っていたので バンドが引き千切れてしまった どうしようか迷った末 ホッチキスで数針打って繋いだ それでなんとか1ヶ月 どうもはめ心地が悪いので コーナンへいったとき まったく同じの…

「食育2」 言葉の展覧会671

たべる まいにちまいにち たべる よりおいしくたべる よりやすくたべる つくったものがとおくとおくはなれて しょくたくに つくったものがうごかされ あっちへいきこっちへでんぴょうがいきかい のうやくがはいっていても かびがはえていても ただもうけるた…

「幻なのか」言葉の展覧会670

すでに失われたという しかし失われたものなどあったのだろうか 隣の家の解体作業を見ていた 細い木の柱や骨組みが倒され 屋根が落とされた 廃材がトラックで運ばれ 家はあっけなく跡形も無くなって 土だけになった 家族が死にあの人もこの人も やがてぼくも…

「偽装」言葉の展覧会669

ゆるやかになると 偽装 このごろずっと 偽装 うちわのものはだまって 偽装 効率をあげるために 偽装 「カネ」しか見えなくなって 偽装 ぎょうせいがうみだした 偽装 偽装偽装偽装偽装偽装偽装 偽装偽装偽装偽装偽装偽装 偽装偽装偽装偽装偽装偽装 偽装偽装偽…

「ガス抜き」 言葉の展覧会668

たまってたまって 嫌なことやストレスが たまってたまって イライライライラ もう落ち込んで爆発寸前!! ああ嫌だ嫌だ自分が嫌だ 嫌だ嫌だ他人も嫌だ ああどうしようもない ・・・ ねぇ 鬱ぎ込むのを止め 深呼吸して ちょっと プチッと ガス抜きしましょう…

「表と裏」言葉の展覧会667

表があれば 裏がある 表では形や建て前がきれいに流される しかし裏では嫉妬や恨み等本音が逆巻いている 裏は隠れた強固な土台である これが表に入れ替わるとたいへんなことになる それが人間社会のマコトの実態なのだ ときに裏が表に現れることがある 上手…

「ある都会の光景」言葉の展覧会666

ビルとビルの谷間 上空は曇天 華やかな看板は白黒になって 孤独だ 走り書きをする線のように電線は苛立つ エアコン装置がびっしり取り付けられ どこもかしこも暑苦しく回っている 淀む風 ポジとネガを往ったり還ったり ひたひたと 重いカバンを持った中年が …

「得体のしれない怒り」言葉の展覧会665

怒っている とにかく もうそれは ひどく 怒っている でも何に怒っているの か わからない ぬるぬるとひとに合わせて適当に 気をつかいながら 小さな幸せを生きてきた のに こんな事件が起こってしまった かれを変えられない 救えない 思考は停止したまま 少…

「モテる」 言葉の展覧会664

言葉がカルくカルーく飛び交い キャラが捏造される 単発的に持続し 時に強く 時に大袈裟に 勝ち負けが加わって 裏では熾烈な競争 集まる大勢は空気を読み合う バカマスコミとバカネットが騒ぎ立て はぐれないように遅れないように かくして勝ち残りが モテモ…

「ねっとねとNET社会」 言葉の展覧会663

かくもばかになれるんだ かくもひきょうで いじぎたなくて いじわるで あくにんに ねっとねとねちねち いじめに しっとしとじっとじと めいわくめーるに ゆうがいさいと いまだにんげんの きたないべんじょのらくがきが つづいている ・

「ろあくか」 言葉の展覧会662

かたちを ひっぺがえしたら ろあくなんですよね そうせきせんせい じつにふえたじゃないかこのしまには せいけつずきの こえたごたちが ひっぺがえさなくとも きじだけでろあくな こえたごたちも ** 「露悪」「漱石」「清潔」「肥桶」「生地」 『露悪家』

「食育」 言葉の展覧会661

わぁ まろやか しょっかんがいい じゅーしいねぇ うん こいあじだ うまーい!! おいしい!! わたしたちがころされてるってこと しってるのかな にんげんさま (うし、ぶた、とり、さかなもろもろより) *

「かたちばっかりのひと」言葉の展覧会660

なんかいま かたちだけのひとって ふえてるじゃない すがたやかお、それにふくはとてもきれいで おしゃれ でもさ すこしいっしょにせいかつしてみると このひとなに っておもえてしまう ひんかくってあるの こころもってんの じこちゅーで たにんへのおもい…

「テレビの破壊」 言葉の展覧会659

終わった後の 画面を見つめている じっと 消えてしまった華やかで 刺激的な情報 そんな一部の情報に左右され 一喜一憂 それに乗せられれば 後で致命的な損壊 自分の生きることまでも たんなる画面なのに 終わった後の 画面をぶっ壊す ガシャーン バリン バリ…

「限界」 言葉の展覧会658

未熟を成熟扱いにしたばかりに いろんな過誤なコトが噴出した なかには取り返しのつかないものも 明晰のなかに狂気が潜み かすかなノイズが響き渡る 完全なんてどこにもない 信頼したいがなにか微妙に 駆け引きが隠されている 反転する殺戮 世界は言葉によっ…

「夜をみる」 言葉の展覧会657

夜の影 陰 蔭る迷宮 植物たちのかすかなざわめき 夜を突き破る 樹木の 微妙に曲がった一枝と 一つの葉と はかなく昏く光る闇に ぽっとうかぶ白い花 夜と四時のあわい そこにひそむ迷いは 不明なままに 未明から夜を 夜から未明を観る 終章の余白 宇宙の端っ…

「今日的J政治事情」言葉の展覧会656

ねじれにねじれて 機能不全 F総理の耐えきれない孤独 唐突の辞 行き詰まるまつりごと 情緒的に ふりまわしふりまわされ あちこちにじざいにゆれうごく民意 性急な成果ばかりがもとめられ 無責任を追求する無責任 腐った根のテレビの在り方 派手なパフォーマ…

「山を歩く」言葉の展覧会655

なぜかよくわからないが 山に惹かれ山を歩く 山を歩く 道半ばを過ぎ さまざまなしがらみと たたのすとれすと おしつぶされそうなひよわなみがらを ひっさげながら山を歩く きゅうなみち いわだらけのみちいばらのみち せけんのようなじんせいのようなみち お…

「終わりある日常」 言葉の展覧会654

終わりのある日常 ほんのささいなことで 一喜一憂し 人と人との間を生きている 日に日に衰えと老いを確かめながらも 世のあまりにも多い「事」に嘆息しながら 食べて住まえる喜びと 死を すっかり忘れて暮らしている 終わりのある日常 あんなにも素敵に生き…

「職場」 言葉の展覧会653

お互いに 監視し合い 疑心暗鬼で 人のミスを見つけたら まるで鬼の首をとったかのように喜び 本音が喋られず はたらく喜びよりも はたらくビクビクの方が多く 偽装をものともせず ただ成績を上げることだけにこだわり いつもギスギスと こき使われているよう…

「足場再構築」言葉の展覧会652

統整的理念から出てくる 斬新主義なんですよ 構成的理念からは 暴力が導き出されます いま必要なのはメタの議論なのです いなくなったんですよ そういう人が 今はベタベタのベタばかり 一貫して 移動すること 特権を誰にも与えないことが大切です アトム化無…

「天井裏で見る夢」言葉の展覧会651

あれは何だったんだろう 記憶の断片に刻まれる どうしようもない性 一瞬切り取った 時間の愉楽と セピア色の写真 これは何なんだ 風景の影に隠れている いたいけな人の営み 湿った土壌のしがらみ からっとした虚無を見据え Mは天井裏で 夢を見る ・