『過去の自分との対話』 No.3714

しばらくじーっと見つめていた
あのときのこころがそのまま映し出されたキャンバス
なんて偏狭だったんだろう
閉塞していて独りよがりで欲望が全面に出ている
これで精一杯だったんだ
そのため見えてなかったんだな 
自分の奥のほんとうのことが きみは
二十数年前に描いた絵が語る

 

ぼくはじっくり かつての自分を見つめる
そしてきみに今のおもいを語りかける
点で否定し 線で肯定しながら
白で重ねる 過去と現在を重ねる
語り合う過去と現在(いま)

描くうちに少しずつ
また新たな自分が再生してきた