2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「マーガ 4」言葉の展覧会438

マーガ きみは聴いてくれたね 何十年も形成してきた幸せの形が 1時間先にもろくも崩れ去るかもって 朝の幸福は夜の不幸になる 昨日の喜びは明日の哀しみだって ぼくが深いため息をつきながら言ったことを マーガ きみは呟いた 人生って不条理よ 理不尽なこ…

「呼吸するお寺」言葉の展覧会437

吐息が聴こえ 交わる 語る 癒やす 生活の時間と 芸術の時間と 詩の時間が 重なる 場 「慈」 と 「悲」 の 力 呼吸するお寺 スーハー スーハースーハー シーハーシーハー シーヒーシーヒー ジーヒージーヒー 「慈悲の力が世界を変えていく」 ・ ※学び、癒し、…

「球子」 言葉の展覧会436

ふつうの人が見ていないところを見ている ふつうの人が見ないところを見る ふつうの人が気づきもしないところを気づいている ふつうの人が気にもかけないところを最も大切にする この人は もうなにもかも突き抜けている 徹底的にこだわるかとおもえば あっさ…

「梅の花」言葉の展覧会435

石仏の 光の調べ 閑かに 月凍つる 梅の花 内に 熱く熱く咲けり 道はまだまだ 遠ければ *

「眠る悪魔と妖精」言葉の展覧会434

私のひとつの洞窟に 深く深く眠っている 悪魔 悪意、暴力、殺、荒廃を吐き出す時を待って 私のもうひとつの洞窟にも 深く眠っている 妖精 共感、優しさ、生、希望を呼吸して 眠りを覚ますのは 関係者たちの思考と 時の空気と 自分の意志 誰もがいろんな心を…

「新語 生き残れる?」言葉の展覧会433

「ラブラブ」のときも 「半瞬」の間 「ぺしゃむ」で「メタボ」(メタボリック症候群)になって 後々語る「土星本能」 「貧格」が分かる 「うざい」言葉の 「うろわかる」乱れの流行と 新語と *

「蛸たたき」言葉の展覧会432

小春日に ポンポンポンポン 蛸たたき ポンポンポンポン 蛸眠る 寒日に ポンポンポンポン 蛸と酒 ポンポンポンポン 蛸良い好い酔い 小春うらら ポンポンポンポン 蛸拝む ポンポンポンポン 蛸ぐっすり @

「雪が舞う」 言葉の展覧会431

身に染みる寒さってのは こんな時を言うんだろうな 灰色のキャンバスに 雪が舞う ふわふわふ〜わ 雪が舞う 遠くで鳥が縮こまっている 躰を寄せ合う恋人たち 眠れないホームレスの上で 雪が舞う ふわふわふ〜わ 雪が舞う 今日もいろんなことがあった 言えなか…

「ゴールデンスランバー」言葉の展覧会430

とつぜんある日 テレビに祭りあげられ でっちあげられもてはやされ 挙げ句の果ては 捨てられ 忘れられた頃に 国家的陰謀暗殺事件の 張本人に仕立て上げられ 濡れ衣を着せられ 黒幕から追われる身に ーーーーーー さぁ、逃げろ どんな困難が前に立ちはだかっ…

「in」言葉の展覧会429

どうして惹かれ合うのかわからないが お互いが求め合っている ようだ 海よ そして森よ ForからWithへ Withからinへ ともとともに 友と共に 理解するよりも会おうとすることだ さざなみ 深閑と そそぐ そそぐ 宇宙の起源へまっしぐら ●

「読書1」言葉の展覧会428

もうひとつの世界に入れば もうひとつの自分が現れ もうひとつの世界を生きる これまでの 自分は 粒子になって パーーーーッ と 拡 散 し 千の風に 乗って 飛んでいく どこかからあたたかい声が聴こえてきて もうひとつの自分をつつんでくれる 恋をして 熱く…

「官庁」言葉の展覧会427

ハイ そこまでです これで打ち切り なに 寝たきりになるって 「死ね」と言っているのかって 何をあなたは言っているんですか 中止なんですよ これは方針です 逆らえません ほら この改定文にあるじゃありませんか 官僚の言うことは正しいのです 間違っていて…

「ネズミ」言葉の展覧会426

ドアがない部屋で ネズミがぐるぐる回っている ネズミの日課は 部屋をぐるぐる回ること これからも ずっと 来る日も来る日も 死ぬまで ぐるぐるぐるぐる でも よく見たらドアがあるではないか ネズミにとっては見えない いや見ようとしない しすてむ ただネ…

「勝者Aの未来」言葉の展覧会425

自分の成果が認められなくてどうする 自分の努力と能力にふさわしい報酬だ これが正義というものさ 勝者が得るものなんだ 若いAは豪語して猛烈にはたらく だから 能力の無い者や弱者は 低位にあまんじるしかない それは努力しないものの自己責任だよ この社…

「大地のふるえ」言葉の展覧会424

ぐわぁんっと はね上がると ぐらぐらっとゆすられた うわっな、な、なんなんだこれは うわわ死ぬんだぼくはもううううううう 暗闇のなかでゆれゆれゆれるーー がたがたどしーんばりばりーん 音のなかでぐらぐらゆれる あぁーーーーもう死ぬ ● はっ おさまっ…

「壊れ」言葉の展覧会423

もうすでにあなたは壊れている それでも生きようと なんという壮大さなんだ 壊れてしまって生きる なんとまともな回転 たかがこの皮膜に生息してくれただけなんだから みんな壊れてしまうんだよ やがて あなたとともに 大地のふるえと壊れ ・

「時が落ちて」言葉の展覧会422

もうねむくて ねむくてしようがない いしだけがおきていたので それでもなんとか もちなおす もうろうとした記憶の断片 すっかり忘れてしまいたい今日を ぼやける壁に投げつける やさしくきずついたこころざし 今夜も遠くで捨てられた子どもが泣いている や…

「未来への道 ジャパン」言葉の展覧会421

何かがあるとおもって歩いてきたが ここへ来て何もなかった なーんにもない 大きな空白 からからっ からっぽ 空っぽの世界で 「常識」が道を失って彷徨っている もうすぐ強風に吹かれて どこかへ飛んでいってしまうだろう 捨てられている「誠実」 あちらにも…

「こたつ」 言葉の展覧会420

ほっかほかと あったかく 蜜柑をたべ 珈琲をすすって 浮き世のことはすっかり忘れ おおきなあくびをひとつして のんびりと ねこでもいれば ねこをずーっとなぜて ねむくなって もうここにずっといたい 炬燵 Z Z Z Z Z Z Z

言葉の展覧会419

なにひとつ共有するものはない 継ぎ接ぎだらけの服 むき出しの太もも 喧噪のなかで 問いがなされる驚くことだ なぜ こうなのか ・

「自己教育」言葉の展覧会418

現実を宙吊りにして 耳をかたむける 夢の切れ端 「進歩しないことに耐えること」 常に途中であるしそこからはじめるだけ 読了したがまだ読み終わっていない本 問い返される自己 自分を教育していくしかない か ・

「カラス3」言葉の展覧会417

もう食べ過ぎるのは止めよう こうして あったかくして 満腹になっても 四六時中口を動かしているのは 意地汚い飽食のカラスになってしまうのは止めよう ああだらしない だらしない カァァー カァァー カァァー なさけない なさけない カラスを軽蔑するカラス…

「カラス2」言葉の展覧会416

ギロッとにらんだ あの攻撃的な目といったら おお こわい ひとのいいおとうさんの 裏に潜む狂気 いつなんどき 牙をむくかわからない あの非常時の狂気はなんだったんだろう あの戦争の ひとのいいおとうさんの ひとが囚われ閉じこもれば みじんもない寛容と…

「カラス1」言葉の展覧会415

早朝 暗い森から カラスの鳴き声 カァァー カァァー カァァー 急流とよどみ この地では絶滅した蛍の川 途絶えた雀 汚れた水泡 ゆううつ 痛む胃 カラスの群れが騒々しい 「うみを出しきれ」と騒いでいる カァァー カァァー カァァー 終わりもなく 始まりもな…

「コーヒー」言葉の展覧会414

恋 こい こひ こーひー コーヒーの かおりのかなたに ふわんとおもいだすひと 寒い冬と熱いコーヒーが好きだったあのひと あれはいつのことだったのか また冬がきた あれから何度冬がきたんだろう ひさしぶりに 懐かしい恋のかおりを 嗅いでみる ・

「見ているのに見えないもの」言葉の展覧会413

いつも見ているのに 見ているものがちっとも見えない ひとがいる 私は知らない 私は経験していない いま見ているこのお笑いの画面の 凶悪犯罪を報じたニュースの いま食べているこの美味しいごちそうの 賞味期限切れで捨てられるあの弁当の いまおしゃべりし…

「お好み焼き」言葉の展覧会412

やっかいな なにがなんだかわからず おもしろくもありおもしろくもなく なんかこうどろどろと ぐちゃぐちゃして 人生のようなもの 好きなものを選んで 混ぜる 選ばれる時代から選ぶ時代だなんて そんなのどうでもいいや とにかく好きなものを混ぜて 焼いてみ…

「痛覚の創造」言葉の展覧会411

なぜこんな気色悪くおぞましい 亡霊が流行るんだ 境界が侵蝕されすさまじい正義の露出 この痛みはなんだ この恐怖は これまでずっと続いていた 強い意志が 突然断ち切れてしまった 崩れ去る未来 それでも壊れた可能性を 像にしようと 「かわいい」を逆手にと…

「新年のネギ」言葉の展覧会410

霜柱をかりかり踏んで 白い息を吐く 凍てつく大地 そのなかにすっくと伸びた あおいあおいネギがあった 何もかも新鮮だ あおくあおく のびて ネギはひょっとしたら可能性かもしれない 今朝の味噌汁は格別うまいぞ! ↑

「『信』は要りませんか」言葉の展覧会409

世界は複層し偽りだらけで汚れていた 「『信』は要りませんか、『信』は」 荒涼とした山にある朽ちた切り株に座った 少女はもう歩くのが嫌になっていた これからどれだけ歩かなければならないんだろう 喧噪ばかりでせわしく明るすぎる 不夜城の都会を抜け出…