2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『晩春の夕暮れ』言葉の展覧会1626

ぽっ と灯りがついた まんまるいお月様が よろこんだ 野良に煙があがり 蛙が鳴く 長閑な田舎 晩春の夕暮れ ・

『鍛える』言葉の展覧会1623

おいらが ズドンッと殺した へどが出そうなくらい嫌な奴は おいらの前には もういなくなった ズドンッと抹殺した おいらの内の嫌悪すべきやつは また息を吹き返し 暗い部屋にひそんでいる ズドン ズドンッ 今日も 見えないところで 自分の中の嫌な言葉を撃っ…

『手』言葉の展覧会1622

こんな歳で 生きようか 生きるまいか 迷っている しわくちゃの手 かすかにうごく おぼろなこころ ・ ※この連休中はずっと病院通いだった。 ・

『朝陽』言葉の展覧会1621

闇が ほの明るんだかとおもえば 山から ふっと顔を出す この朝の世界の よろこびのひかり 葉が草が水が屋根が きらきらまばゆい ・

『ごっくん』言葉の展覧会1620

飲み込む意欲を無くした しわくちゃの喉 甘い香りのりんごゼリーを 口にふくんだまま なかなか飲み込めない ぼくはベッドの母に何度も ごっくんを言い続ける ・

『ベッドの上』言葉の展覧会1619

母を終え 言葉の必要のない 別の生き物になって すやすや眠っている ● ・