2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『先は長いんだから』 * No.3121

そんなにあせらないで 急がないで ひとりやきもきしないで 先は長いんだから ゆっくり 試行錯誤しながら みんなであーじゃない、こーじゃない と言い合いながら 励まし 喜び合いながら 一つひとつ足場を固め 一歩いっぽつくりあげていきましょう みんな一人…

『深呼吸』 * No.3120

過去をおもわず 未来をみないで 今 いまやっていることだけをおもえばいいのよ ピアニストのマユミさんは チキンライスを食べながらボソッと言った ふ〜ん、その時は息をしているぐらいかな と二人テーブルの向かいの席で カレーライスを食べながらぼくは呟…

『下界のネオン』 * No.3119

こなすというよりも たのしむという域にきている くたくたというよりも ほれほれという喜びが増し 快い疲れのだんかいだ 昨日、今日と 台風による雨風にもかかわらず 遂行できたことは誠に宜し すべて良し 夜のトンネルを抜けると 暗闇の中から青空が見え 下…

『山の秋味』 * No.3118

いい感じだよ 言いたいことが言えるって 山に話しかけてみる でもまだまだだ 人の壁っていやだね 欲にこだわり、欲に終始して 愛し方ってあるのかな 何事にも囚われない 無償の愛ってやつ いまそれをさがしているところ 山に話したら気が楽になってきた 前が…

『うつろう人生』 * No.3117

うつろう世界を すこ〜し切りとる 荒れていた海原に浮かぶちっぽけな舟 飛びかかってくる飛沫 おそろしい真っ黒な海 いたい、いたい、いたいー ああ、もうダメ!! ・・・ いっときの 病い いまから想えば やがてなにもかもうつろう ・ ・ ・ ・

『ほんにいいてんき』 * No.3116

そらすっからかんと晴れて 風無し もう少し放っておいたら重体になっていたところだが 運の強いことに おかげさまで 13日間で治ることができました 契機は転機 休息、ふり返り、活力の蓄え 転機は天気 良々 白くて四角い箱から 出る日 すっかり良くなって …

『未明、ベッドの上』 * No.3115

午前3時 目覚めた、と言いたいが まだ半分眠い朦朧の中 おそらくまたもうひと眠りするだろう ベッドの枕元に置いた本とノートとボールペン 足下の簡易テーブル上のノートパソコン ぼくの活動世界はこのベッドの上で十分だ ただやっかいなことに生理現象でト…

『一粒のぶどう』 * No.3114

ぶどうが 一粒残った 小さなダークパープルの こまかい水 つぶがついてひんやりした かわいい宝玉 さて この一粒のぶどう いますぐ食べてしまうには しのびない 信頼やら謙虚やら あったかさが詰まっている たった一粒残ったぶどう こうあったかもしれない …

『秋桜(2017年の)』 * No.3113

今年のコスモスはこんなに身近で 美しいものだとは思わなかった いまもずっと傍にいて 絶えず見つめあっている 背景は 黄金色の稲田 色づき始めた山々 雲間から覗いた青空 妙に溶け合って 別れ際にサッと渡してくれた コスモス 今、2輪の花が見事に開いて …

『夜中の大嵐』 * No.3112

眠れずに大嵐の音を 病床からずっと聞いていた これでもかこれでもか と窓を叩き付ける風雨 荒れ狂う風の絶叫 これでもかこれでもかと 夜中じゅう吹き荒び 一睡もさせてくれない 朝になると 空はもう別人のようになって 雲間から陽の光が差し 別世界のおとぎ…

『謎』 * No.3111

いま ここに こうして 息をして このように文字を書いている 謎 1億年前も 1億年後も 想い描くことができない 謎 ・ ・ ・ ・

『朝方のへんな夢』 * No.3110

ぼくは女子大の若い女の先生になっていて 女学生数名から 「好きです」それからわけのわからない 「es」(続け字の)と書いた手紙を何通ももらって その手紙だけが大写しにされ (色付きでかなり鮮明に見える) 「好き」の黄色い声だけが聞こえている夢 (…

『秋の夕暮れ茶』 * No.3109

舌がピリリッと 少しだけしびれて みどり葉の香りが口中に広がる 枯淡というのか 寂びというのか 夕暮れに いっぷくのお茶をじっくり味わう あったか過ぎる程の緑茶 幾筋もの薄灰色雲がグラデーションをなして 長くなびく空と 色づく寸前の山々を眺め さまざ…

『10月は黄昏の国 再び』 * No.3108

こうしていると また ポッとうかんでくる 10月は黄昏の国 よぼよぼ もうがりがり ・・ たそがれと重なる 時は流れてゆく あらゆるものが流れてゆく ちがいはおそいのかはやいのかだけ やがて消えるなにもかも 10月はたそがれの国が 脳裏にこびりついてい…

『滴』 * No.3107

ぽたり ぽたり じつにリズムよく落ちる 落ちることの よろこび 滴 なかに 空と山と田畑と家々 そして人の心を 映している 滴 ひとつぶの滴のために ばくはなにもしていない なにひとつ ・ ・ ・ ・

『回復へのレッスン』 * No.3106

疲れ果てていれば どこかにひずみが生じるものだ 案の定 冷えたそぼ降る雨の中で 過労から腸が閉塞した 止まらない激痛の中で 冷や汗を垂らしながら 想念が途絶え 思考が完全に停止してしまった どんよりした雲ばかりが上空を覆う 何一つ欲しいものは無い た…

『みず』 * No.3105

なにか泡のようなものが 現れた ふくらむ ふくらむ アッ 割れた! 飛び散る 飛び散る しぶき が ちいさな滴となって 落ちる おちる落ちる たくさんたくさん やがて 滴は集まり 水となって もっともっと集まり 水が集まり 流れ 低いところにたっぷりたまって …

『夜の底』 * No.3104

ポツリ ポツリ と おおきく ちいさく 点在する明かり 夜に沈むまち 眠りに入るまち やがて鼾をかいて ぐっすり 眠るまち 眠れない人を残して ・ ・ ・ ・

『茶番劇』 * No.3103

いったいぜんたい何だったんだろう この茶番劇は この村の群衆はどこか知らないうちに こぞって先が見えなくなったようだ 先がわからないものほど恐ろしいことはない なあに大したことはない群衆だから 群れはやがて 笛吹童児に連れられて泥海の中 ・ ・ ・

『何も変わらない』 * No.3102

結局 こんなことしたって何も変わらない 途方もない時間と労力の無駄 悪ってこんなもの 邪悪さがあちこちへ煙のように出ている 下界 しすてむはゆるぎない ・ ・ ・ ・

『せいり』 * No.3101

たまる たまるたまる つみあがって こんがらがって あちこちちらばって たまるたまる たまったもんじゃない ここらでひとつやろうじゃないか せ・い・り それ!! きあいをいれなきゃできない せいり といいながら なにかがつぎからつぎへとやってきて ずっ…

『祭りのおくの』 * No.3100

祭りのおくの悲しさは 死んだ女にくれてやろ あれわいなー 祭りのそこのやるせなさは 死んだ男にくれてやろ これわいなー 遠いむかしからやってくる 女と男にささげよう 今宵の提灯ゆんらゆら そーらよ〜いとーこーせ〜〜 祭りのおくのせつなさは 死んだみん…

『最近気になる数字』 * No.3099

この国での在留外国人 約3000000人 (1年あたり150000人増) この国でのネトウヨ 約2000000人 あと、過労死の人の数 自殺者数 を知りたい 1年のわが国の自殺者は300000人を割ったと聞いたが ネットで調べればすぐ分かるだろう …

『落ちこぼれって素晴らしい』 * No.3098

落ちこぼれて数十年 こぼれ過ぎて もうどこへいったのやら システムから落ちこぼれ 世間から落ちこぼれ ヒトから落ちこぼれる 落ちこぼれたからこそ どこにもないものが見える 自由が見える やりたいことができ 良い目をみる 落ちこぼれってこんなに楽しいも…

『いっときの切り取り』 * No.3097

移ろう世界を 切り取る 荒れた海原 浮かぶ1艘の小舟 抑えきれない波立ち ゆんらゆら揺れる 激しく揺れる ゴーゴーと渦巻く海 おさまらない もうどうしようもないのか 沈没寸前! ああ!! ● ・ いっときの 荒れた海原での漂流 やがて あのときを忘れたかの…

『ゴースト』 * No.3096

知らないうちに 長年潜んでいたものが 立ち現れようとしている 歪められる死への道 呼び覚まそうとしているのは誰なのか 鼓舞する色褪せたAの断末魔 それがまた恐ろしい 死んでいたゴーストはある日 ヌッと出てくる かも し れ な い ・ ・ ・ ・

『縁』 * No.3095

なんの縁があってのことだったのか ・・・・・ 縁って不思議なもの 人生という この時間のなかで 世界という この空間のなかで 縁あって ひょいと 何かと何かが出会う 人と人が出会う あなたとわたしが出会う 直感的に 惹かれ 引き付けあう 弱く強く 固く柔…

『たかが言葉 されど言葉』 * No.3094

流暢に、嘘ばかりついている言葉 欺されるな コロコロ変わる言葉 それやったらあの時、断言するな! 裏がある言葉 本心を言えよ カラカラ回る空っぽの言葉 言葉は信用しちゃならない たかが言葉 たまらなくなって出てきた やけくその言葉 ええい、どうにでも…

『ゆれる灯』 * No.3093

過ぎ去っていくもの なにもかも 昨日、元気でここにいたやつが 今日はいない ひとってはかないね あくたれをよくついていた 同級生が死んだ じつにあっけなく 老いた母が残された どれだけ悲しいことだろうか 家は少し遠いけれど 幼いころは何度か遊びに行っ…

『10月は黄昏の国』 * No.3092

若いころ、「10月は黄昏の国」というレコードをよく聴いていた 小椋佳と加川良の歌だ 一人は癌にかかり、一人は今年の冬に死んだ 黄昏 たそかれ 誰だあのひとは あたりがおぼろになって 誰だかわからない 薄暗闇の中で ひとと風景と生命が溶け合うとき 西…