2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「春の音」 言葉の展覧会101

かすかな音 鳥の声に混じって そぼ降る雨音にまぎれて 台所で食器を洗う音に消されながら 微かに聞こえてくる 希望のような 喜びのような なつかしい恋のような 春の音 *

「スピリッチュアル・ブーム」 言葉の展覧会100

霊を信じてみなさい 霊魂を 信じるものは救われます こんなカネ、カネ、カネの物質的な世を乗り越えて 心を取り戻しましょう 世俗を脱却して 今こそ精神性を! 霊能者のお告げです あなたが死んでもまた甦るでしょう あなたはちっとも悪くはないのです あな…

「遠吠え」 言葉の展覧会99

このセンターには 年間何万匹が収容される 選ばれたごくわずかのものだけを残して 炭酸ガスで殺されるのだ 人間に捨てられ 人間に捉えられた 犬 鉄柵の向こうに かまえ 脅える犬 吠え続ける犬 あきらめきって 尾をふって愛想をふりまく犬 この痛ましさ この…

「キライ」 言葉の展覧会98

そんなのはイヤ キライ おもしろくないもん だから やりたくない やる気がしない もうそれで終わり!! それを認めず 自分の内から一方的に 切り捨てる 自分を安全圏に置いて 他者が入ってくるのを拒んで 外の世界を遮断する 自分は悪くなく相手が悪い 相手…

言葉の展覧会97

新聞の一面記事にこんなみだしの言葉が散らばっていた。 ** バス業者悲鳴 運転手は「部品」 「代わりはいる」 規制緩和 ↓ 競争激化 ↓ 運賃1台16万円 ↓ もうけは2万円 ●睡眠5時間 ●7割が零細 ●「分離帯が人に」 <ツアー事故の背景> 〜毎日新聞 2.…

「番犬」 言葉の展覧会96

世の中には困った人間がいて 世界を欠落させたまま 人のアラをさがすことで 人を貶めることで 人をやっつけることで 人を利用することで 自分の地位を築く奴がいる 自分を持ち上げようとする奴がいる 儲けようとする奴がいる さらに困ったことは 自分の欠陥…

「テレビ・やらせ報道」 言葉の展覧会95

それがあたかもすべてであるかのように みながみなそうしているかのように こんきょもはっきりすることなく 一部の特殊な とんでもない事例を取り出して あのナレーターのイヤらしく気味悪い声で 断言し 決めつける 問題だ ダメだ 困った と烙印を押す だか…

言葉の展覧会94

ゆ ひたりて 目に うつす おぼ ろ ゆけむ り 琥珀色に そまり たい の まがりかどで 曲がる前に だきしめ る

言葉の展覧会93

酒飲みのうた 無いものはない有るものはある それでよい よいよい 酔いは良い 酔いは宵のなかに ヨイヨイ +

「お茶花」 言葉の展覧会92

光はぐらぐらと揺れ あなたの顔はぐにゃぐにゃになる 湯気がゆらりゆらりと立ち上がって 消えるあたりに硝子窓があって 向こうに梅の木が花をつけている 深緑の細やかな葉袋を落とすと 立ち篭めるお茶の香 もとに戻ったあなたの笑顔に 花を落とす *

「群れていたい」 言葉の展覧会91

その間にいて もどかしげに つれなげに 傷つきたくなくて ふさぎの爆音とリズム あるいは沈黙の叫び 記した言葉の紙が ふんわり浮遊している 同じような他人の生にふれ 群れていたい できれば・・ ・ ★******************* 『イッタリキ…

「気分転換」 言葉の展覧会90

涙を流して 心がきれいになって さぁ、また生きようか ジャンジャン オシマイ

「情報」 言葉の展覧会89

情報の中に入って 情報をさがして 情報にはたらきかけるんだけど 大切なものはなにも見つからない ・

スリジャンさんの話  

「ほとんどの家は、洗濯機なんてものはありません」 「病院へ行くのに1週間かかる村もあります。クルマが通る道がないのですから」 「識字率は全体で55%です。カトマンズやポカラ等は引き上げていますが、村に行くと30%ぐらいのところもあるのです」 …

「マーガ②」 言葉の展覧会88

あのことがあってから 内側からかぎりなく崩壊しつづける 少女 いつしかかくれんぼ かくれた少女は いつまでも出てこない 消える 残された沈黙のゆりかごは かすかに揺れて 落ちていた貝 耳に当てると 遠くから 海の声 海に抱かれて 少女は眠っている 卵を抱…

「星を想う」 言葉の展覧会87

ながめてみよう 夜空 くもやすもっぐがかかって あまり見えないけれど 想うと見えるよ 満天の星 どんなときも 空いっぱいに輝く星を 想ってみよう 今それは悩まなければならないことなのか 今それは苦しまなければならないことなのか 今それは自分を弁解する…

「ひとり日和」 言葉の展覧会86

哀しみも苦しみも喜びも たんたんと淡々と 静かに過ぎる 彼方此方に潜んでいる 都会の孤独 つきまとうさみしさの 予感 恋愛という人生のひまつぶし 老いも若きも くっついてははなれる男と女 入れては出して 生命の営みは消滅するまで 永遠に続けられる けだ…

「まほろ駅前」 言葉の展覧会85

人が吸い込まれるように集まっていく 都会の外れの駅の朝 ざわめく街並み 行き交う人 さまざまな営み やがてそこから それぞれの巣に帰るために散らばる 夕暮れ いろんな思いを抱えて 明かりを灯すビルや家々 だれかがどこかで ほんの少しの手助けとあたたか…

「希望」 言葉の展覧会84

迷い子が 青空を彷徨っている 足音は宙に木霊して 薄くなった星がはじけている 仰向きながら見る 遠ざかる夢 消えゆく時間 やがてはかならずやってくるもの ハルを待ちながら だがかすかに 春がドアをノックしている *

言葉の展覧会83

せんさい ほんのちょっと触れただけで パキッと罅が入って 壊れていまいそうな 人がいる (絶滅していきそうな・・・ 芸術をやって細々と生きている) 図太く 何を言われても馬耳東風 己の思いを押し通し 傲慢に生きる 人もいる (いつの世もこういう人がの…

「マーガ ①」 言葉の展覧会82

マーガ なぜこの星に生まれてきたの マーガ この星は青く ゆったりと動いていて 美しかったよ マーガ あらゆるものが変わっていくわ 泣かないで もうお母さんもいないんだよ マーガ あなたもいなくなるの ほんのわずかのあいだに みんなどこへいくのだろう …

言葉の展覧会81

誠実で真面目なものが馬鹿をみて排除される世の中だが 努力、学び、反省、信頼といったものが嫌悪される時代になったが できれば ごみが落ちているのを見つけたら拾いたい できれば 人が悩んだり苦しんでいたりしたら相談にのってあげたい できれば 息苦しさ…

「アルミニウムの鼓動」 言葉の展覧会80

みがいて みがいて 事物に近づこうと そぎ落として そぎ落として 本源に至ろうと 不在の中に 風の中に 封じられたかたち しかしそこに原初の精神があった その単純素朴なかたちの中に また新しい創造があった アルミニウムの鈍い光の鼓動が 静かに 静かに 世…

言葉の展覧会79

「言葉の展覧会」 すでに忘れられたものを拾う ゴミを拾う あちこちに見捨てられているものを見てみる みんなが見ないものを見る いま社会で起こっていることを詩の言葉で反復する 浅いものではあるが批評の言葉でさらけ出す 捨てられた言葉を集めたい 老朽…

「地球温暖化」 言葉の展覧会78

きらきらピカピカ 不夜城 100万ドルの光景 このまばゆいばかりの美しい光の奥に 潜み 蜷局を巻いている 温暖化 ☆豊かさと便利さの裏 大気中に大量に放出されつづける CO2 こう行っている今も ☆ あたたかい冬 あちこちでおきる集中豪雨 アフリカやオースト…

言葉の展覧会77

揺れる枝に 騒ぐ木の葉 寄せては返す波 またたく星と 流れる星 飛び交う鳥 泳ぐ魚 走る犬 眠る猫の鼓動 いつものように夜が来て 朝が来る 食べて 動いて 出して くりかえしくりかえし 重く 軽やかに 遠くから 近くから ******** ★+++++++夜田…

「選ぶ」  言葉の展覧会76

ぷわぷわ ぶわぶわ 浮かんでは消え消えては浮かぶ あちこちに そこらいちめんに 飛び交っている 情報 それを選ぶのはわたし その選択によってわたしの人生は決められる 例えば選挙 おもしろおかしく 人気投票みたいに選んでも みてくれのファンとして選んで…

マイJ・POP音楽CD・2007冬

Mr.Childrenの「フェイク」が出たと言うので、TSUTAYAへ借りに行って、以前のも合わせて最近のJポップ流行り歌のマイ音楽CDをつくった。 やはり好きなミスチルが中心になってしまった。「フェイク」は『どろろ』(手塚治虫)の主題歌だ…