言葉の展覧会62
深夜の水族館でぷわぷわぷんわり
海月が漂っている
硝子に頬をくっつけた少年は
いつしか魚に
吐き出すあわがぷくぷく
夜に吸い込まれる
得体の知れぬものが泳いできて
魚を呑み込んだ
訳の分からぬ魚は
闇を怖がり悶えのたうち回ったけど
そのうち楽しく心ふわふわ
海月になって踊り出したのさ
深夜の水族館でぷわぷわぷんわり
海月が笑っている
過去に宇宙は一瞬裂けたのだ
あの蒼い過去に
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詩というものは、時間をおいて読んでみると、付け加えたり直したり、全く別物に仕上げたくなってくる。ぼくの気づきや芽生え、問い直し、過去の蘇り等イマジネーションの変化によって詩も変わる。