2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『ポプラ並木』言葉の展覧会1712

色とりどりの赤い舟 ゆらりゆらりと ひかりに真っ赤にかがやきながら 舞い落ちる 赤く染まる大地 突き抜けて すっくと立つ骨の ポプラ並木 ▲ ・

『ポケットの中』言葉の展覧会1711

ポケットの中に 詩が入っていた 指が感じる 浜辺のたわむれ まんまるい ちいさな石ころを そっと撫でる ○ ・

『雨に濡れた落葉』言葉の展覧会1710

雨に濡れてきらめいている 道と枯木と落葉と 未来の言の葉を落っことしたような 爽快な喪失感 土に還るまでに 黄色く赤くかがやいて 雲間から溢れ出る光を浴びながら 最後の喜びをいとおしんでいる * ・

『暗くなってもいいんだよ』言葉の展覧会1709

きみは無理に明るくしなくていいんだよ 明るいときもあれば暗いときもある それがあたりまえ それが自然 からだがつくる自然 明るいことがみんないいことだと言っているけど そんなのは嘘っぱち まったく出鱈目なんだ それは今の社会がつくりだした幻想 軽や…

『冬支度』言葉の展覧会1708

もう薄っすらと霜が降り 薄い氷が張るようになりました 数日前に炬燵を出し そこに入る時間が長くなります 今日は 玄関のサボテンやアロエを家中に入れ 水道管割れ防止に布を巻かなければなりません 畑のサトイモも茎や葉が寒さにやられ萎れてしまったので …

『ふるさとの風景』言葉の展覧会1707

山 緑から黄色く変わって黄金を帯びたり 空 真っ青になって白が流れてきたりオレンジになったり こくこくと変わる素敵な表情 日々 わが田舎家から見えるふるさとの風景 私の心象風景も 大なり小なりこうだろう ・

『落葉舟』言葉の展覧会1706

秋の終わりの 波紋 黄色と赤の落ち葉の 舟が たわむれる ・

『しまぐに情況』言葉の展覧会1705

「ゴドーを待ちながら ーしまぐに情況」 威勢のいい言葉が飛び交う が、どこか肝心なことが避けられている 言葉は上滑りで 軽く 面白く 滑稽で 千々に分かれ 宙にふわふわ空しく舞っている このくにの見えない この深い ふかい分断 寸断 細断 大切なことが隠…

『友あり遠方より』言葉の展覧会1704

友あり広島より来たる 30年ぶりだよ ここは 畑よりとってきた野菜でつくる 一夜のあたたかい鍋の おもてなし おいしい、おいしいと ・ ・

『晩秋』言葉の展覧会1703

すっかり焦げ茶色に枯れ うなだれ 折れている コスモス 冷たい風に揺れ 太陽の光の中へ せいいっぱい 種を飛ばしている ・

『部屋』言葉の展覧会1702

秋刀魚が一匹 描かれた 表紙の 本 その上をちいさな蜘蛛が這う * ・

『にこにこ』言葉の展覧会1701

祖母はいつもにこにこしていて 100歳で死んだ その息子、ぼくの父は車椅子で40年 暮らしていたがいつもにこにこしていた いま病院にいる母も 言葉が出ないのに 誰かが会いに来るとにこにこ笑う ぼくも熱意を持ったある人から にこにこしている方と言わ…

『 笑いを忘れた男の記』言葉の展覧会1700

笑いを忘れた男の記 巷に笑いが流行り過ぎている。流行るわりには心底からの笑いは少ない。あまりにも心が貧しくて、笑いに飢えているからだ。笑いを完全に失った人は自ら命を絶つ。悲しすぎる。こう書き記す今日もこの列島のどこかで、百人近くの人たちが自…

『3.11と1.17』言葉の展覧会1699

3.11から1.17へ また1.17から3.11へ 繋ぐものが あるにちがいない この出合い * 南三陸町、馬場中山で ● ● 志津川「のぞみ作業所」の方々と ● ● 気仙沼地福寺 ● ● 南三陸町歌津の仮設住宅の方々との交流会(この4月に、宝塚へ来られた方もいる) ・

『歌津の夕暮れ』言葉の展覧会1698

夕空が紺から あたたかいオレンジへグラデーション 天に枝をはなつ木のシルエット あがる三日月 南三陸歌津のきれいな夕暮れに魅入っていた 仮設住宅にもあちこちから灯が ぽつり ぽつり ・ ・

『あれから2年8ヶ月』言葉の展覧会1697

もうすっかり忘れてしまった人もいる そんなことより成長が大事だよ という方もいる しかし 忘れられない 成長よりもっと大事なことがある 三陸海岸の浜辺にうちあげられている 遺品の数々 いまなお ※宝塚のボランティア仲間と、南三陸町や気仙沼に行って交…