2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『おもいがけない』 No.3515

おもいがけない方からおもいがけない言葉でおもいがけない思いをきく なみだをながされて こんなことは こんなゆめはありえない ぜったいでも ありがとう こころよりすべてかとれあの酔いのなか いっときの ・ ・ ・

『サトウさんはすごい』 No.3514

サトウさんはすごいむかしのことはまったくしらないですが高平(三田市)に移住されてから(7年半)は素晴らしい活躍です動きまわり働きまわりこの地域をこれだけ活気づけこれだけ人を呼び元気に 面白く楽しくさせようとしている方はほとんど知らない温和で…

『あたらしい種をまく』 No.3513

種をまくあたらしい種をまくこわばった土を掘り そのなかへやさしくそっと土をかぶせて 水をあげる 種をまくひからびた大地にあたらしい種がねむる種の中にさわぐ野生フレッシュな風がふく種は育つだろうか やがて 大地に雨がふる ・ ・

『マイケル ~バングラデシュからのメール』 No.3512

Dear Naka sama,Kon'nichiwa. Can you remember me? I'm Michael from Bangladesh. Long time no see. I miss you very much. Okarada wa ikaga desu ka?I've visited Japan last year. I really wanted to me you. Even I visited your house. But unfortun…

『なんの花?』 No.3511

畑の上の土手にきれいな朱(あか)い花が咲いている あの花は何の木ですか? とヒトミさんはミツバやドクダミを摘んだ後聞かれましたエヘッ、何の木の花でしょう?10月頃に食べられます高級料理にも使われているかな ?? 昨日は、ヒトミさんとゆうちゃん…

『一度だけの』 No.3510

ポッと灯って ポッと消えてゆく残像が少し残るやがて何もかもなくなり、無。 これっきり これっきりもうこれっきりですか~♪という歌がかつてありました あなたもわたしも あらゆる存在は一度だけなんですね リルケ かなしさやさみしさは そこからやってくる…

『もどかしいひと』 No.3509

5人がテーブルを囲んでお話をしているもうきょう日、自分の子どもらとか ひとに頼らない生き方がええわカズさんが言いましたそう、子どもに頼る時代は終わったわ。自分が何でもして生きるしかないのよテルさんも相槌をうつミィさんもセイさんも首をうんうん…

『ふたりのかわいい気まぐれ娘たち』 No.3508

ぼくにはふたりの娘がいて一緒に暮らしている可愛い娘たち気まぐれ娘たち同じ姉妹なのに性格も顔いろも違う どちらが好きか といえばどちらも同じくらい好きだそれぞれ可愛いまといついたり じゃましにきたりして可愛い ふたりとも気まぐれぼくのところにす…

『水をいただく』 No.3507

種を蒔く 大地の上に水をあげる 大地がしめる芽が出る たった一つぶだけの種から水をあげる 一つぶのために 芽が伸びる雨が降り 大地がうるおう芽が伸びる水をあげる育つ水を吸う 水をいただく 大地から生命の水をいただく太陽の下で ・ ・ ・

『日常』 No.3506

良かった!!という完璧なものはないいつもどこか中途半端で欠損があり 失敗があり 心残りがある不完全燃焼昨日も今日もそうだった それをどうみるか どう考えるか どう克服するか完璧さ、完全燃焼を求めて努力を重ねて生きるかそれを契機に立ち上がるバネを…

『こんな夢は詩に書いて捨てよう!』 No.3505

ギロリとしたきつい目の男が私に捨て台詞をしていったいつまでもあんなことをやってると、ただじゃすませねえぞもう一人の男も振り返りギロッと刺すようにな目で私をにらんだ明らかに妬みと嫉みの目 ハッとぼくは目覚めた なんなんだ、このいや~な夢は初め…

『みんな緑の中で 日曜日』 No.3504

緑いっぱい里山を通り 川べりの里地を歩くゾロゾロ五拾九人 子どももおとなも緑の中で活き活きぼくは後ろでキタガワさん、ウオイさん、ヤマモトさんらとぺちゃくちゃ緑いっぱい案内した帰りは シーちゃんと二人で元来た路をハイキング川べりを歩き田んぼの畦…

『ナカさん』 No.3503

ナカさんと親しげに呼ばれるときが多い ナカさんと事務的に言われることもある ナカさんと低くかんぐるように言われるときは嫌だ ナカさん小さな声で可愛くささやかれるときはときめく ナカさーん頼られるように呼ばれたときは嬉しい ・ ・

『しとしと しっとり』 No.3502

しとしと しっとり梅雨にはいったのかはいらないのか久々の雨しとしと しっとり大地がしめってゆく草木がうるおいホトトギスは歌いツバメは飛び交っている遠近(おちこち)から喜びの声 しとしと しっとりやり残したことは数多く雨は洗い流してはくれない し…

『アッという間』 No.3501

アッ あんなところに日々の宇宙 このちいさな星球もいつかは爆発するというそれはおそろしく遠い先にちがいないけれどアッという間なのかもしれない ふくらむ宇宙の中の とてもちいさなちいさな星その表面にへばりつくように動めいているものたちははかなげ…

『朝陽を浴びて』 No.3500

さわやかな初夏の早朝朝陽を浴びて車で突っ走る街からのトンネルを抜けると灰色の家々から緑の山々へスカンと白い青空ふるさとへの道遠ざかる山また山脳裡にひょんと昨夜の一杯過ぎ去る時間また新しい人とのつながりと新しい一日が朝陽を浴びて ・ ・ ・

『サワガニはうちの住人』 No.3499

おやおやこんな水道下の手洗いオケのなか ぽたぽた水滴空をゆがめる水輪のしたにサワガニさん なぜ私はここにいるのどこから来てどこへ行くの137億年のひみつをかんがえてるの 雷が遠くで鳴っている雨がぽとりぽとり南の方ではもう梅雨入りしているのにこの…

『たったいっぴきの蛍、ことしもまた』 No.3498

夜中まで 裏の畑で 畝をたがやしたり 黒豆の種豆を蒔いたり 里芋をうえたりしているといっぴきの蛍が飛んできて 畑を舞いだした 暗闇の中で かぼそいひかりの線が カーブしたり きゅうこうかしたり ふんわりただよったり舞っている まぼろしのように あなた…

『きれいな百合の花』 No.3497

あたしを見てよあたし、とってもきれいでしょ。ある日突然、 ひょいと美人があらわれてこう言ったような美しい百合の花が庭に咲きました。 ・ ・

『山椒』 No.3496

ちいさなちいさな緑の球緑の葉っぱといっしょに鈴なり ピリピリピリリしびれるしたやるせない恋の辛さ そばによるとなんともいえない高貴な香りただよう里山のピリッとした緑の薫り ・ ・ ・

『解決』 No.3495

わかったんです いぜんおぼろだったものが すこしまえからうすうすわかるようになり それがこの歳になって めいかくになったんです それは やがて時が解決してくれるってことを、です ・ ・

『これ、食べて』 No.3494

「これ、食べて!」と今夕近所のおばちゃんがフキとサンショを煮たものを瓶に入れて持ってきてくださった「酒のアテにええで」と こんな風にして近所やお隣さんからいろんな食べ物をいただくここはまだ太古の時代の人と人のつながりが残っている 晩にさっそ…

『田舎で 人生の終わりに』 No.3493

見知らぬ老夫婦からかつて懐かしく暮らした田舎に暮らしたくなって この田舎でどこか安く貸してくれる家はありませんかという丁寧なお手紙が今日届きましたふ~ん郷愁ある「ふるさと」のような田舎で人生の最後を暮らしたいんだなとぼくは想ったぼく自身はす…

『ホトトギス』 No.3492

何事も思い通りに行かないよホトトギストホホの連続ばかり トッホ トッホホホ トッホ トッホホホ ・ ・ ・

『小僧さん』 No.3491

小僧さん小僧さんそばにきれいな花が咲きましたそぼくなこころには美しい花が似合います 小僧さん小僧さん恋をしたのかなほらほらほほが赤くそまったよ 小僧さん小僧さんたった独りつらい思いをしてきましたねそのぶんよりしあわせそばにいるよあたしが散っ…

『熟したわたしを食べて!』 No.3490

いま、わたしは食べ頃ですよさあ、わたしの熟した実を食べてねおもうぞんぶん食べて! もう10年以上もつきあってきたのに今年になって、いまはじめてあなたの食べ頃がわかった ごめんよ、これまでほったらかしにしておいてぞんぶんにあつかってあなたがこん…

『寄って来られる』 No.3489

咳をしたら十人の訪問者 なんでこんなにつぎからつぎへとうちの家へ寄って来られるんだろう。きょうも十人の方々が来られた。 「咳をしても独り」の世界には程遠い。 ・ ・

『多様性あるいは雑と子ども詩』 No.3488

多様性あるいは雑と子ども詩 仲清人 子ども詩の三つ目の視座として、「多様に見る」ということを考えていたのですが、「多様性」(「雑」と言ってもいい)と子ども詩を結びつける新たな項を起こして述べた方がいいのではないかと気づいて、このようなテーマ…