2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧
紫がかった黒い玉 やわらかく ひんやりと ひとつ 指で掴んで取り 見つめてみる そして口に放り込み噛む ぷちゅっと からだにひろがる 甘渋い ちいさなちいさな地球 ● ・ * ・
そして 廃寺の元墓地で 倒れた石に書かれた 読めるか読めないかの 名前の文字だけが 残されていた 200年後 □ ■ ・ ・
どうもよくわからん なにをしでかすのか なにをかんがえているのか さっぱり あーゆうてたけど すぐかわってこうゆう そうたいしたもんでもないのに えらそうにしとる まあ どっちかゆうたら あほ なんやろな きけんでもあるわ わたしらほかのいきもんにとっ…
はじめて じっくりと ながめてみた 夜空に浮かぶ 白いまんまる ときどき 流れるうろこ雲が覆う どきどき 月の小船 ゆっくりゆっくり動いて 私たちが乗った船もゆったり動く いま 十五夜を見ている ・ ・ ・ ・
秋の入口に赤い花だけがにょっこり ほのおの中で妖艶に笑っている 毒をもちながら おかしなおかしなまんじゅしゃげ 花のあとの葉 はみずはなみず いくつかの花びらが寄り集まって 燃える花 熱き情いを秘めて 何かおめでたいことが 起こる 兆し ・ ・ ・
緑のなかに 炎が真っ赤に 燃えている あの世からこの世へ しばし この秋も燃えて 気がつけば 柿の木の下に 炎の花 ・ ・ ・
すこし放っておけば そこは草だらけ 怠けるな、と草は言う 怠けよ、と草は言う とにかくしぶとくて強い おまえたちがいなくなったら われわれは天下だ 刈っても刈っても すぐ伸びてくる 緑一色の 素晴らしい世界 草は笑う あちこちで草は笑っている ざわ ざ…
それはたいてい遠くにいる 遠くの知らないところで自由に羽ばたいている ときどき強く想うと 舞いおりてきて ぎゅっと抱きしめてくれる 融け合う至福のとき この頃はなぜかやさしい 想いが通じ合っているからだろうか それはたいてい遠くにいる いつもはそれ…
ナニガオコッテモオカシクナイ マッタクソウテイガイノコトガオコルデショウ ぼくはTV画面を見ながらおかきをカリッと齧る 激しい気候の極端化 重なりあい、せり出す 大気と海の 大変動 コレマデ400年ヤ500年ニ1回ダッタコトガ 明日ニデモオコッテキマス ぼ…
(2015.9.7) (2015.9.14) (2015.9.19) ・ ・ ・ ・
忘れられた気品が てのひらにある 秋 感謝と裏切りをもつ 移り気な 秋 あやうげに 恥じらう 秋 豊かな愛情と 優美さを秘めた 秋 てのひらに すわる真っ赤な 秋 ● ● ・ ・ ・
今日の未明、安保法案成立 * やっと戦争への準備ができた! 内心、ほくそ笑む首相 * 「世界の中心で輝ける国に」したい (安部首相) * 「中心で輝ける国」野望の首相の下に 処世術や利害ばかりの多数党派の政治家たちが 押し通した法 * この日をもって…
だいてもらって だきしめてもらって おっぱいもらって おしっこやうんちのせわをしてもらって まいあさまいばん わたしのせわをしてくれた 母 わたしのする いいことわるいこと すべてをうけいれてくれて ゆるしてくれた 母 ときどき まちがったこともおしえ…
降りしきる雨 もう夜中 なのに きみは 赤子を抱いて 叫ぶ 寝ていませんよ 昨日から明け方まで と隣りの若者 あの重固い建物の中まで 届いてほしいこの怒り 聞いてくださいこの声を 厳めしい建物の中では この外とは全く無関係 内と外とのこの落差 もみあいへ…
小雨降る秋の日に ギターをポロンと弾いて 歌ってみた 懐かしい、あの頃流行った唄 身にしみる時間・・・ よく降る雨だ 最近は災害を齎すおそろしい雨 抒情と綯交ぜに 胸ふたぐ 朝からばたばたすることがあって なんとか落ち着いた午後のひととき 初秋のもの…
欅の葉っぱの上に ちょんと座って 何想う アマガエル 吾れ座る 故に吾れ在り 葉っぱの上の 哲学者 いつまでもジッと 動じない 動じない <今日はステキな秋晴れだ> ・ ・ ・ ・
局地的に豪雨をもたらした 台風が 去って わずかに青空が顔を出した ある東の地は泥の街になった ある一画で 流された家の跡地の 異様な泥を見る 自失呆然とした人の 姿 ジーッと 動かないまま 雲間の 奥の 空の彼方 から 無常の鐘の音が 鳴り響いている 昨…
今、言わなかったら いつ言うの? 今、止めなかったら いつ止めるの? 今、言っておかなければ 取り返しがつかなくなって 破滅に 死に向かって 猛突進する前に ・ ・ ・ ・
この地では アリの一穴が みるみる広がって 壊滅的なものになる 最初は、ほんの僅かな 話せば分かる、とるに足らない 接触が 情を報じる輩たちが大げさに感情的に取り上げ 我欲と勇ましさに暗んだ 政(まつりごと)する輩たちは煽動し 強気と喧嘩好きの民が…
おどる 飛び交う 舞う 跳ねる 音が 声が おどる 飛び交う 舞う 跳ねる 流れる音、音、音たちの 美しいこうずい 秩序だって自由に おどる 飛び交う 舞う 跳ねる 悲しく陽気に まがりくねるメロディ 沈んで迷って昂揚して 音の中によみがえる あの日々 あのお…
気付かないんだろうか 目が覚めないんだろうか もう、とうの昔から劣化し 根っこから腐っているのに まだおのれの自惚れと利と欲にしがみついて 押し通そうとする 自分ですらよく分かっていない 間違いだらけの 紙きれに書いた言葉 法(のり)の案 世界が、…
ダリアは月になりたかった 優美で気品をたたえたダリアは 夜が更けるといつも月をあおいでは ふかいため息をついた 毎日あまりにもおもいつめたので いつしか 花びらのなかに月が入っていた 今宵ダリアは 美しく 月の ひとりじめ ゆら ゆらと ・ ・ ・ ・ ・…
コトバをこのへんに並べておくから みんな持って行って 使っていいよ みんな無料、タダなのさ いいコトバがあるよ 懐かしいコトバだって ハッとするコトバだって 胸がキュンとなるコトバだって ちょっと ほんのちょっと時間をとって 役立ててくればいいんだ …
自転車に乗って田舎へ行こう トンネルをくぐり 山を越えて 黄金の稲穂が揺れる 畑はゴーヤにナスにサトイモにトウガン 池に空が映る 野にも山にも 緑があふれる 雨上がりのいい天気 懐かしい日々 懐かしい未来 自転車に乗って田舎へ行こう ・ ・ ・
ほんのちょっと先 一瞬先の 現実 雲の動き と 自分の動作 耳を澄まし 目を凝らす ・ ・ ・
カンカン日照りが続き 暑い暑いと項垂れていたが 今度は ジュクジュクと 曇天続きで雨が極所にしこたま降ってる 知らぬ間に 夏から秋へ この変化のなかで 私はオロオロと迷うばかり あれから迷い道を彷徨って・・・ 何をしているのだろう いったい このオレ…
嫌な夢を見た 騙される つまはじき 蹴られる・・・ なんと嫌な夢なのか 人と人の間の夢である 「人・間」の負の部分 良いことづくめではない 悪いこともあるぞ という警告か 夢の調整バランスか あるいは内臓の悪化か とにかく嫌な夢だった 見たくない夢だっ…
いつのころからか庭に百合が生え出した 真っ白な百合 幼かった頃のあの子の面 なのか 無垢の日々の * ゆり 白く白く ゆるりゆるり ゆられた 純粋のきみ * 真っ白に咲いていた百合も ゆるんと消えてしまった 夏が終わりを告げ 秋が来た * ・ ・
朝、ちょいと 裏の畑に行ってきて とれた野菜 キュウリにナスに トマト ピーマン、モロヘイヤ、アオジソにアカジソ ミョウガ それにスイカさて 今日はちょっと時間をかけて 朝食をつくって 食べよう ・ ・ ・
夢十や 仲清人 一 トントン、 トントントン と扉をたたいた 明けまして あっ、とおどろいた そこには 夢がちょこんと 突っ立っていたからだ なぜ夢なんだ?! なぜって、あなたの夢だからです 驚きとも幻とも喜びともとれないで これ、これなんだよ と泣いて…