2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「暗澹」 言葉の展覧会742

誰もが見えているのに こわくて それを直視しない 見ないように 見ないように 鬱を招き入れる ●

「物憂い春」 言葉の展覧会741

気怠く 物憂い春 誰かが叫ぶ それでいいのか そんなことで よく見れば 枯れ枝が叫んでいる かたちを踏襲して大設定とせず 固着した観念に溺れずこの現状を見据え・・・ 枯れ枝は今にもポキンと折れてしまいそうになりながら 声を振り絞って出している 草たち…

『古』 言葉の展覧会740

いいんだよ それで そのままで やさしくやわらかに 内へ奥へ入っていく 言葉がなく 風のような 聴く 語る うん だいじょうぶだ ●

『喪失2』 言葉の展覧会739

ひっきりなしに走る くるまくるま とびかうじょうほう そのしたの ぺしゃんこになった たぬき 山は眠れない ・

『喪失1』 言葉の展覧会738

赤い屋根があった ところ に にひきの 蝶が舞う ・

『対話』 言葉の展覧会737

おちこちに ろうにゃく 死者 に 聴く ●

『まぼろし』 言葉の展覧会736

つい みっかまえにみた いちめんしろいぴんくの 桜 いまはない 花という みごとなまぼろし ・

『ウミウシ』 言葉の展覧会735

あざやかなむらさきの てん てんてんてんと 透明に光って あかにあおに あおによし ゆるゆるぬめぬめと時間を這う 殻を捨て空っぽに 毒を携え てんてんてんと みどりからてんを盗んだり 変幻自在の太陽おてんとうさん 巻きまきかいの3億年の変遷 水平移動す…

『春を味わう』 言葉の展覧会734

この料理は 素材が春 ところが土の筆なので 言葉をしたに書く 共有してきた みどりと虚構のほどよいブレンド なによりも記憶のぬくもり りありてぃが香って 味わう そのままの春 ・ ※復刊の『朝日ジャーナル』ー怒りの復活ー「崩壊寸前の『日本型社会システ…

『経済への従属』 言葉の展覧会733

よよよよよよ 世 ひどいひどいひど あまりにも こっちの家でもあっちのマンションでも そっちの本屋でもあの校舎でもあそこの庁舎でも でもでもでもで かねかねかねかねかねに ばいしゅう いきかうりふじんなひとひとひとひ ひーーーーとー いまいまもこわれ…

『土筆』 言葉の展覧会732

冬を脱ぎ捨てる そこにはまだ 存在しない ものが ある 裏山のお堂に行く道の土手に いぬのふぐりほとけのざたんぽぽはこべの みどりからすっくと 立ち上がる 土の筆 言葉は書かない *

『なんとかならんものか』 言葉の展覧会731

ピリピリ 神経を尖らせて頭かかえて掻き乱し まるで攻められたかのように騒ぎ立てる この浅はかなジコチューなわたし あいつのパフォーマンスにまんまと載せられ あいつの思惑にいれられてしまった このアホウでバカなわたし わたしを操ろうとするたった一つ…

『あなたとわたし』 言葉の展覧会730

いつも守ってくれていたあなた そんなあなたにたより甘えていたわたし 甘えていたから反発もし いいえと言おうとしたのです ところがあなたにまた わたしをあまり叱らないで わたしを見捨てないでと 甘えてしまったのです このままいけばあなたのようになる …

『想像し続けた先に』 言葉の展覧会729

ああ、身動きがとれない ああ、どうすれば・・・・ このままじゃ 何もできないし 何も生まれないし 何も動かないだろう ああ、この閉塞! 生まれてくる若い芽が見えない 希望を秘めた新鮮な芽が 地下からも宙からも 共感者なんてどこにもいない これは孤独だ…

『春の小さな朝』 言葉の展覧会728

ちょっぴり肌寒い春 希望を持つものだけの あたたかな日差し いぬのふぐりの花が青く 可愛げに揺れる 小鳥たちの歌がわきあがる 真っ青な空の彼方で 生と死が循環する もうとっくに忘れていた 昔蒔いた 種 から 芽が 出た 静かな 静かな田舎の 小さな朝 懐か…

『表現』言葉の展覧会727

床の上の 一枚の紙の 大きな 真っ黒い 穴 心の宇宙 そこに何を見ようか 描こうか 星は 光は あるのか ● ・