2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『めまぐるしい移り変わり』*No.2061

スカッとした青空 に なったかとおもえば またたくまに 灰色雲 に そして冷たい雨が降った かとおもえばたちまち 白い雪が舞う 少し経つと 雲の間に青空が覗き それが広がってまた晴れわたる しばらく経つと 暗い雲に 雪 今日はこんなことの繰り返し めまぐ…

『燃える』*No.2060

燃える ぼうぼうと あがる炎 ぼうぼうと 燃えるこの世 ありとあらゆる仮の姿 かたちが パチッ パチッという音とともに 燃える ひとときの形 ひとときの動き ひとときの詩 炎の奥に たちあらわれる五千年前のすがた パチッ パチッと 五千年後のかたちをして …

『笑った白い骨』*No.2059

箱の中で寝ている私 美しい化粧 白く冷たく静かに もう二度と呼吸はしない 寒い冬の日の 永遠の眠り 今宵は私のために多くの人が 灯を点し悼んでくれる ああ いろいろお世話になりました ありがとうございます いろんなことがありましたけど 楽しうございま…

『 ・ 』 * No.2058

あっ というまの ・ ● * ・

『二つのりんご』*No.2057

二つのりんご テーブルに 並んで 冬の真っ只中 二つのりんご 背景は遠のく 存在の重さ うっすらと冬陽が 二つのりんごにあたり 胸騒ぎ 二つの影が ひそひそと秘密の話する 午後のひととき ゆらりと 立ち上るまぼろし 青く甘酸っぱい春のふたり 二つのりんご …

『田舎暮らし1』*No.2056

鳥の声 目覚ましになりし 田舎暮らし * ふるさとに在りて こころほころぶ 小春日かな * 冬に入り 人世かみしめ 朝鳥うたう * 何となく 古き歌人と 冬の雨 * ・ ・

『水たまり』*No.2055

ふっと 目の中に入った 水たまり 真冬にできた幻想 雪の 名残 広がる血管脈を映して 村の掟を越えて 世間の手触りなんて 言いたいことがいっぱいあった 夏の木 でも今は冬 言いたいことなど 実は何もなかった いっときの幽閉 ただたんに いまここで 存在して…

『線と線』*No.2054

線を描く また線を描く 線、線、線、そして線が次々と描かれる 起源はない 中間からそれは描かれる 諸々の線が描かれ 交叉して混じって 跳ね返って湾曲して ゆれている 草のように 夫々ゆれながらなされる 対話 ・ ・ ・

『ラブレター』*No.2053

受け取ってしまった ラブレター すでに読んでしまった ぼくに向けられた熱い想いの こころときめく嬉しいラブレター これはまた次の誰かに 届けなければならない 望みがなくても まだ見ぬひとへの ラブレター ・ ・ ※一挙に6つも書いてしまった。駄作は免れ…

『勝敗』*No.2052

戦うことよりも もっと遊びを 子どもに戻って 遊んで ゲームで スポーツで 勝敗を決めよう ・ ・ ・

『分ける』 * No.2051

ごちゃごちゃのなかから あれこれそれと 分ける のうのかんかくにひっかかって すこしずつ すっきりしてきた あっ 分かる ・ ・ ・

『崇高』 No.2050

この世界で 隠された 秩序 それを自分だけは見える ・ ・ ・

『錯覚』 No.2049

錯覚や勘違いから 神が生まれ 文明が造り出される 戦争をも ・ ・ ・

『1回きり』   No.2048

流れのなかでは同じことは起こらない 情報は流れているように見えて 実は止まったまま いつもつねに こうちょくかする しかしこれは流れる ものすごい速さで あっちへいきこっちへいき ねじれながらうずまきながら 生から死への流れ 1回きりの 人生 ・ ・ ・

『忘れまい』No.2047

眠りの闇の中から ドーンッ グラグラグラ と突然 とつぜんの揺れ 物が倒れあちこちで落ちる音 叫び声 暗闇の中 隣りの部屋から「お〜ぃ、だいじょうぶかぁ」 「だいじょうぶだよ〜」 お互い生きている喜び しばらくして薄っすらと見えてきたのは グチャグチ…

『何も終わっていない』No.2046

1.17 20年前のあの日より 心に突き刺さったものが痛む そして、3.11 再び大きく疼いた いま不感症になった痛みが 奥深く潜行して やがてまた・・・ 未だ何も終わっていない (阪神大震災から20年) ・ * ・

『何もない』No.2045

何もない 名前もない ただ空白 白く混沌としたまま ただ無 ● 見えない 聞こえない 臭いもない 触ることも 感じることすらできない ● なんだか あるのかないのかさえも わからない ・・・・・ ・ ● 何もない 言葉すらもな ・ ・ ・ ・ ・

『心のケア』No.2044

心のケア、ケア言うけど うちら受けるもんにとっては そんな言葉で言われると 弱い者扱いされて切ないわ いややな みんな誰もかれも最近よう使うてるわ なんか上から目線で さも優しそうに してあげる・・・ いやや いやや そんなんしてもらいたくないわー …

『人と時間』 No.2043

在った 一瞬 自分というヒト 流れた いろんなものに入れ替わって 1万年 ・ ・ ・

『未来の人への謝辞』言葉の展覧会2042

すみません、ほんとうにすみません ほんとうに申し訳ありません こんなことになろうとは思ってもみませんでした ああ取り返しがつかなくなって どうしたらいいのか もうやめておけばよかったのですが・・・ 本当はやりたくなかったのです ついみんながそう望…

『母であること』言葉の展覧会2041

いつでも どんなときにでも なにがあっても やわらかく まるみをおびて ふくよかに 抱いてくれる いのちをうんだ海 生をはぐくむ大地 生をあたためる太陽 のように 母 力を抜いてありのままに ときにだらだら ときにしゃんと ときどきひめやかにおんな ・・…

『目で読む詩』言葉の展覧会2040

声でなく目で読んで 眼で 芽で メデ 目出たい 新しい 年の 都市の 齢の 夢 という一文字だけ なぜかウキウキして この文字が好きだから そして 志 も 生 も (この詩は朗読できません) * * ****** * * * * *

『詩とのおつきあい』言葉の展覧会2039

50年代60年代 まわりで詩は元気で、熱かった 70年代 ぼくは詩の本を買って読み 詩はとてもかっこいいと思った 80年代 まわりから詩は忘れられた ぼくは仕事で詩どころではなかった 90年代 ぼくは道の片隅に捨てられていた詩を拾って ポケットに入…

『ふしだらな部屋』言葉の展覧会2038

ひとは自分以外入れない 雑然とした ぼくだけの秘密の部屋 読みかけの本 切り抜きの新聞 落書き綴りの紙片 投げ出したデッサン 枕元に小山のようになって 積み上げられている ・・・ よくみれば部屋のあちこちに紙の山 (昨日あそこはもっと散らかっていたが…

『七とんじるがゆ』言葉の展覧会2037

ジャガイモとサツマイモを薄切りにして タマネギ、ニンニクに 豚肉少々水でくつくつ そこへダイコンの葉っぱを切って入れ 最後に卵を一個落として味噌で混ぜ ネギとユズのみじん切り それからカツオとゴマをふって出来上がり 七草がゆをちょっと贅沢にした …

『あたりまえのこと』言葉の展覧会2036

あたりまえのことをして あたりまえに暮らしている 衣服を身につけ食べて飲んで 家で寝て起きる ごく当たり前の日常をおくっている ところがある日 突然,天変地異が人を襲う もみくちゃにされて 不幸と悲しみのどん底の日々・・・ しかし これもよく考えれば…

『ふるさと』言葉の展覧会2034

ふるさとは 近きにありて つむぐもの みどりふりて鳥歌い 白雲ながれて花笑う 夜のしじまに ぐっすり眠るふるさと 子どものころにいた人々がいまなお在る幸せ 懐かしきふるさと いまここに おっぱい山に朝日があたる ・ ・ ・ ・

『飽和』言葉の展覧会2033

かつて本屋に通い詰めた頃の幸せ 今はもう色あせて カラフルにずらりと並べられた本 見るからに綺麗なレイアウト でも、読みたい本が見つからない 買いたい本がほとんどない あるのは本というポイ捨て消耗品 新しい本を手に取った感動 長い間ねばって 迷いに…

『心得』言葉の展覧会2032

ぼくが心得ておきたいこと みんなが読まない本を読む みんなが行かない所へ行く みんなが見ないものを見る みんながしないことをする そっと さりげなく 心から楽しさが湧いて ※1月2日は、読書日。『カラマゾフの兄弟(第1冊)』(ドストエフスキー)読了…

『未』言葉の展覧会2031

まだ伸びきらない木 十分に育っていない<未完成> 成熟には程遠い<未熟> でも、 この生き物は穏やかで 地球のありとあらゆる生命の仲間を 大事にする それに、 「不寛容」と「戦い」を打ち砕き 「勇ましい言葉」、「煽られる不安」に惑わされない 未!! …