『open』 No.3671

ひらく窓をひらくひらく家をひらく それ以後もひらく 人は来て 去る出て 入る ひらく線と線の間をひらく夫々固有の線が もつれ かさなり草木のようにゆれふわふわ浮いて ただよっている あちらにもこちらにもさまざまに じつにいろんなものが生成して ひらく…

『遠い空の孤独』 No.3670

暑さが抜けわずかばかり涼しさが訪れた 草たちは活き活きと生きようとしている 秋はかくれたまままだ見えない 自分を見つめ無常を感じるにはまだ早すぎるのかもしれない あるいは あの青空の彼方でふわふわと孤独は旅をつづけているのかも ・ ・ ・

『上がれた!』 No.3669

上がれないこの1メートルの高さが上がれない助けて!だれかだれか来てほしい郵便配達屋さんでも近所の人でも わたしは家の前の水の無いコンクリート池に降りて泥かきをしていました終わってからハッと気づいたんです上がる所が無いわたしの足は膝や腰を痛め…

『上がれた!』 No.3669

上がれないこの1メートルの高さが上がれない助けて!だれかだれか来てほしい郵便配達屋さんでも近所の人でも わたしは家の前の水の無いコンクリート池に降りて泥かきをしていました終わってからハッと気づいたんです上がる所が無いわたしの足は膝や腰を痛め…

『上がれた!』 No.3669

上がれないこの1メートルの高さが上がれない助けて!だれかだれか来てほしい郵便配達屋さんでも近所の人でも わたしは家の前の水の無いコンクリート池に降りて泥かきをしていました終わってからハッと気づいたんです上がる所が無いわたしの足は膝や腰を痛め…

『詩をいちりん』 No.3668

ほとんど空っぽになった灰色の世界に何気ない 道端に生えている雑草の可憐な花を添えよう いのちを吹き込むのだ いのちに思い、想い、憶い、念いおもいを込めて 吹き込む本当のいのちを感 じる いちりん 置いたかれんな花 すると一輪の花に灯りがともり 辺り…

『からっぽの秋』 No.3667

なんとなく ただなんとなく歩いてきたようです あのとき 立ち止まってふーっと深いため息をついたあなた何にもないの からっぽ生きている意味を教えてください 今年は秋は無いのかと思っていましたが昨夜は秋の虫が鳴き 今ひんやりとした朝ですススキがゆれ…

『ニュース』 No.3666

台風が通って 大雨が降り屋根を吹き飛ばし 山が崩れ家が呑み込まれる 崩れた土砂の中に埋まっている家折れて突き出た柱 顔を出す冷蔵庫の先泥にまみれた窓のかけら つい昨日まで 一緒にご飯を食べながら笑い合っていた家族 父と母と娘と息子今は土の中で行方…

『夜にギターを弾いて』 No.3665

夜にポロンポロンとギターを弾いて歌をうたう 夜はポロポロと涙とともにこぼれ落ちちいさな星になって夜空にまたたく ああ、少年のころに見た満天の星こぼれおちそうな星々いつの日か とり戻そう 何も見えない夜空にポロンポロンギターを弾き 星をとりもどそ…

『吹っ飛んだ夢』 No.3664

しこたま強い風が吹いてぼくの夢がどこかへ吹っ飛んで行った夢なんてどうだっていいんだと言って出かけた この地域ではハザードにどう対処するかはお上頼みじゃなく結局は私のハザード・カード(マイ避難カード)を作って自助するしかない ご近所さんと助け…

『場がいるのです』 No.3663

場がいるのですきみとぼくが出会い見つめ合いながらドキドキ ことばを交える場が 場がいるのですあなたとあたしのワクワクしたわたしたちのやわらかくふかいところでことばがむすばれてゆく共有の場が 場がいるのです深く思考に沈潜し 何かを創り出す場が 場…

『夕焼けの胎内』 No.3662

おっ、まわりがあったかな色に変わったぞすぐぼくは家を飛び出て 西の山の方を眺めた なんと美しいんだろう深いふかい青に染められた空のなかに見事に描かれた オレンジ色の絵に見惚れた ああ、ぼくはあたたかなオレンジの胎内につつまれている すると一瞬の…

『すれちがい』 No.3660

山道で髪が長く とてもきれいなひとに出逢った少しぼくの前で立ち止まり 澄みわたった泉のような瞳で若い彼女はぼくを数秒間みつめた 懐かしい人を見るように・・・・・ でもぼくは「こんにちは」と挨拶をしただけで彼女と話しかけることもなしに去ってしま…

『私のノート』 No.3659

私はこれまで何冊もノートを書いてきた数十冊・・・ いまどこに置いているのやらもうすっかり忘却の彼方にあるノートばかりただのモノとして押し入れや書斎等の奥の片隅に居座っている 私のノートは私だけのノート日々の思いを殴り書き、吐きだす文字はひょ…

『かなしい断片』 No.3657

みえないんだよみたいけど みえないきみはどこかにひそんでわたしをまちかまえている *いまきみが せまいへやのなかでうつうつとしているときぼくはコーヒーをのみながら のんびり小説をよんでいる *ああ、あのとき とびでた感情をひっこめてしまうべきだ…

『暑き日々の日課』 No.3655

今朝も水をやろう わずかばかりの水を カラカラに干からびてしまいそうな植物たちに 一滴の水を たっぷりと ********************** 『小さな星』 No.3656 気づきはじめているヒトがなんなのかどうしてこんなのになってしまったのかどう絶滅するのか いつに…

『暑き日々の日課』 No.3655

今朝も水をやろう わずかばかりの水を カラカラに干からびてしまいそうな植物たちに 一滴の水を たっぷりと ********************** 『小さな星』 No.3656 気づきはじめているヒトがなんなのかどうしてこんなのになってしまったのかどう絶滅するのか いつに…

『夏の終わりに』 No.3654

雨がザンザカ降り続いた夏暑い暑いカンカン日照りの夏死に至らしめる恐れの新しいウィルスがあっちのヒトこっちのヒトに入り込み取り付く夏 狭い窒息しそうな箱の中でうつうつ復讐なのか天罰なのか 不安が覆う夏 What shoud I do ? 来たるべきアフター・コロ…

『気づいたよ』 No.3653

あなたはわからないあなたはこわいでも あなたのおかげぼくは問われた今していることって 何のために ふっ と ぼくはこの世に生まれてきてこのように生きている 溺れずときに熱して ぼくは自由になったいらないことをしなくてすむようになった 里山に入って …

『宝の箱』 No.3651

この里山には宝の箱があちらこちらにいっぱいある 緑に生い茂る木々に四季折々に綺麗に花を咲かす野の草 蓋を開けるとパァーッと明るくなる そこには懐かしいものや夢や希望が入っている ・ ・

『駄目人間の自問ー自嘲の詩』 No.3650

おそらく駄目人間てのは ぼくみたいな奴を言うんだろな 捨てることができず 枝葉末節、別の言葉で言いかえればディティールに無頓着で小奇麗を嫌い、雑を好むじっくりモノ事に取り組めず次から次へとあれもこれもハチャメチャやがていつしかゴミの山 幾つに…

『見えなかったものが見えてきて ー梅雨のコロナ禍つれづれ』 No.3649

梅雨の真っ最中です あさから雨がジトジトジトやはり自由よりも安心だったのか性善説よりも性悪説なのかそれにしてもよく雨が降ります 山の向こうの海の向こうの遠いところではパンデミックが消えませんいま世界は魑魅魍魎がわんさかわんさか あらゆる負(マ…

『Kが家の前で死んだ』 No.3648

Kが死んだ未明 まだ暗い時家の前で倒れていたそうな 独り暮らし大酒飲み 71歳話し相手は一人もおらず ただ酒だけが友だち変こつこの前家横の駐車地で、車の回し方が悪いと言ってぼくは怒られたK世間からは忘れられたような人 なぜ、家の前で死んだのか家中…

『朝に彼女はやってきて』 No.3647

朝が好きです暑くなりそうな朝も素敵ハーブのこだわりから 若菜へ目移りする3週間程前パラパラと蒔いた種十種類ミミズがつくってくれた土のおかげで今はみずみずしい若菜となり こぞって青春謳歌 さあ、わたしの出番です多様性という素晴らしさ混在したいろ…

『私の旅』 No.3646

悲惨な春を越えて暑くなり過ぎた唐突にやって来た初夏になるまでぼくは何も書けませんでしたいえ、書きませんでした切断。そうです、時間を断ち切っていたんです、ぼくの心の中でその間 何もありませんぼくにはすべてが無くなりました きれいさっぱり無なん…

『私の旅』 No.3646

『春の小川』 No.3645

わたしはもういつ死んでもいいとよく言っていた死んだらこの四国八十八箇所巡りの着物を着せて布団はこれ 母は歌が好きだった3月になったときに、「春が来た」や「春の小川」をベッドの横で手を握りながら歌ってあげたかすかな指の反応 眠りの中でのひとつ…

『更新ポストコロナ』

緊急事態宣言が出された! 数日で1万人超のペース 感染者128万人 世界の死者7万人に増え続ける感染者 100年に1度の地球規模の困難パンデミック、緊急事態宣言、オーバーシュートで医療崩壊、世界経済の底しれぬ悪化、グローバリズムのリスク露呈、多大な犠牲…

『ポストコロナ』 No.3644

この3日で何万人増 とうとう100万人を越した・・・増え続ける感染者 100年に1度の地球規模の困難パンデミック、緊急事態宣言、オーバーシュートで医療崩壊、世界経済の底しれぬ悪化、グローバリズムのリスク露呈、多大な犠牲者・・・いったいどうなるんやろ …

『時の旅人』 No.3643

真夜中 せなか寒く目がさめる とゆめかうつつか すでに失われたものがあらわれてくる 無限に広がる今 時が広がり横に斜めに 未来に過去にゆめかうつつか里じゅうに響き渡り拡がる子どもたちの声 声、声、声走り回る子どものぼく泣き叫ぶぼく 笑うぼく ぼくは…