「マーガ 4」言葉の展覧会438
マーガ きみは聴いてくれたね
何十年も形成してきた幸せの形が
1時間先にもろくも崩れ去るかもって
朝の幸福は夜の不幸になる
昨日の喜びは明日の哀しみだって
ぼくが深いため息をつきながら言ったことを
マーガ きみは呟いた
人生って不条理よ
理不尽なことばかり
そうだね マーガ
人生って泡沫で
いつ濁るかいつはじけるか分からない
でもねって きみは言った
何十年も苦しんできたことが
一瞬のうちに晴れて幸せになるかもしれない
夜の不幸は次の日の朝には幸福に
今日の哀しみは明日の喜びになるかもしれないよって
そしてマーガ 自分に言い聞かせるようにきみは付け加えた
突然 何が起こってもいいように
心がけたいわ
マーガ そんなきみを見ているから
ぼくは救われているんだ
あったかいよ
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