2013-01-01から1年間の記事一覧

『にこにこ』言葉の展覧会1701

祖母はいつもにこにこしていて 100歳で死んだ その息子、ぼくの父は車椅子で40年 暮らしていたがいつもにこにこしていた いま病院にいる母も 言葉が出ないのに 誰かが会いに来るとにこにこ笑う ぼくも熱意を持ったある人から にこにこしている方と言わ…

『 笑いを忘れた男の記』言葉の展覧会1700

笑いを忘れた男の記 巷に笑いが流行り過ぎている。流行るわりには心底からの笑いは少ない。あまりにも心が貧しくて、笑いに飢えているからだ。笑いを完全に失った人は自ら命を絶つ。悲しすぎる。こう書き記す今日もこの列島のどこかで、百人近くの人たちが自…

『3.11と1.17』言葉の展覧会1699

3.11から1.17へ また1.17から3.11へ 繋ぐものが あるにちがいない この出合い * 南三陸町、馬場中山で ● ● 志津川「のぞみ作業所」の方々と ● ● 気仙沼地福寺 ● ● 南三陸町歌津の仮設住宅の方々との交流会(この4月に、宝塚へ来られた方もいる) ・

『歌津の夕暮れ』言葉の展覧会1698

夕空が紺から あたたかいオレンジへグラデーション 天に枝をはなつ木のシルエット あがる三日月 南三陸歌津のきれいな夕暮れに魅入っていた 仮設住宅にもあちこちから灯が ぽつり ぽつり ・ ・

『あれから2年8ヶ月』言葉の展覧会1697

もうすっかり忘れてしまった人もいる そんなことより成長が大事だよ という方もいる しかし 忘れられない 成長よりもっと大事なことがある 三陸海岸の浜辺にうちあげられている 遺品の数々 いまなお ※宝塚のボランティア仲間と、南三陸町や気仙沼に行って交…

『階段の上のコスモス』言葉の展覧会1697

階段の上に コスモスが芽を出し 葉をつけた 邪魔なので引き抜こうか このままにしておこうか う〜〜ん その間に台風が5回来て とうとう綺麗な花が咲いた 何度か花が散り 花が咲いた 今尚階段を通るたびに 揺れるコスモスの白い花 ・ *

『秋晴れの朝』言葉の展覧会1696

雲ひとつなく スカッとした秋晴れ 今朝はとても清々しい 何かいいことがありそうだ 地球を代表して 宇宙に おはよう! ● ・

『目を瞑れば』言葉の展覧会1695

今はもうない あの時 あの場所 あの人 もうみんなすっかり変わってしまった でも 消えてはいない 無くなってはいない 今尚 目を瞑れば 浮かんでくる 好きだった きみと あの場で あの日に そしてまたたくまに 時が経ち ぼくもきみもいなくなった 言葉だけを…

『満天の星』言葉の展覧会1694

かつて夜空には 星がいっぱいありました 星がこぼれます 両手を広げて星がつかめます 流れ星が流れます 願いも叶います いまここの夜空には 星は少しだけ 見えるか見えないか 星が見えにくくなってから 隣の人も 人の心も見えにくくなりました みらいの夜空…

『犬と猫と牛と人と』言葉の展覧会1693

人だけではない 他の多くの動物たちもまた・・・ ひとっこ一人いない街の道を ヨロヨロと歩いている あげた食事をガツガツ食べる骨と皮だけの犬 家の横で皮がむけ白骨が見えている猫 次の家の横にも 冷たくひん曲がり蠅がたかっている犬 路上に口を大きく開…

『モノとしての』言葉の展覧会1692

わかってしまうと とてもおもしろく 楽しいんです それがわかるためには ちょっとしたコツがいるのです とにかく わかろうとせず 多少むずかしくても それをながめていることなんです ながめていれば 気に入ったモノ 好きなモノが 浮き上がってきます それで…

『言葉のはざま』言葉の展覧会1691

いつか やがて 言葉は壊れる 人間が死ぬように 言葉は壊れて 更に新たに生まれ変わる 狭間といっていいのか 境界といっていいのか とにかく意味と無意味の間に立ってみる そこには場がありそうで 場がない 不可能性が そこから生まれるところ 書くことの は…

『未来の文献学』言葉の展覧会1690

かれは一生懸命人間と世界の哲学を打ち出し それに生涯を捧げたが 若いときより誰からも認められず 報われず 見捨てられ 悩み続け 苦しんで とうとう発狂してしまって 死んだ そして 言葉だけが残された 未来の文献学 後の世 その本の たった一行の言葉が 人…

my ダリア絵

宝塚 上佐曽利 佐曽利園芸組合売店ギャラリーにて展示中 「ダリア展」 ● 「ハートをさがそう」 ● * ・

シャッターに ②

● * ・

宝塚 上佐曽利 シャッター「ダリア絵」

昨日より、宝塚 上佐曽利で、 シャッター絵に挑戦している。 きのうはほとんどシャッターの汚れ取りだった。 そして、今日は

宝塚アートてん・てん2013   5日目最終日

宝塚市立美座小学校6年生が鑑賞授業に来展

宝塚アートてん・てん2013   4日目

宝塚音楽回廊で ●「生」秋の点灯 ●

宝塚アートてん・てん2013   3日目

宝塚アートてん・てん2013   2日目

宝塚アートてん・てん2013 2日目 ワークショップ

『てん・てん』言葉の展覧会1689

、 と点を打つ ・ と丸く点を打ってみる てん・てん 点と点がつながって線に 線が合わさって面に 面が合わさって立体になるように 人と人が出逢い つながって まちになる 店があり 展(覧会)がある そこではどこにも売っていない大事なものが売ってある 人…

『生の消失と再生と』言葉の展覧会1688

見事に 石ころだらけの中州 すっかり「生」は消えていた つい先日まで在ったのに・・・ 今はもう跡形もない ただあるのは石ころばかり 水の力の凄さ あとたまりもない生 しばらく失われた生を想ってみる 生きる辛さと悲しみ 数々の思い出 生の集い 生への願…

『器』言葉の展覧会1686

曲がり込みを乗り越えると そこに切り込まれた窪みがあり か細い銀が填め込まれていた 結び目は 出逢いの喜びのように どこか奥底の方から 美しい音楽が流れてくる 千年前と千年後の風景が同時に 浮かび上がる 感じる 指を通して 染み入る 肌と肌の対話 ● ・

『分子の夢』言葉の展覧会1685

この花は花であるけれど花ではない この猫は猫ではあるけれど猫ではない この蟻は蟻ではあるけれど蟻ではない この水は水ではあるけれど水ではない この私は私ではあるけれど私ではない 千年後の時間の経過を観る 生命が流れて 百万年後の 私は蟻になり猫に…

『蚊よ』言葉の展覧会1684

蚊よ 子を産むためだからといって そんなに血を吸いに来ないでおくれ もう手足顔が痒くてかゆくて そんなにやって来るとぼくの心ない手が おまえを叩き潰してしまう しかし おまえはすばしっこい たいてい逃がしてしまう ところで 「ぼくはおまえのような 蚊…

『コスモス2013』言葉の展覧会1683

いちりんにりん ポッ ポッ とコスモスが咲き出した 秋がここ あそこに見つかる * 自分がいちばん美しく見える秋に 私は咲く 秋の花 秋桜 * 夜が更けても 眠らないコスモス 夜風と 宇宙が恋しくて ※COSMOS=宇宙

『川の大石』言葉の展覧会1682

大きな石 濁流の端っこに デンとすわっている 転がってきたのか 流されてきたのか えぐられて出て来たのか 川の中のでっかい石 雨にうたれ 水につかり えぐられる大石 下では貝が引っ付き カニがかくれんぼ 上では鳥がとまり トンボが休み アリが往来する な…

『つるぎの山』言葉の展覧会1681

一 あなたはそっと手をさしのべてくれた 険しい山道 汗を流しハァハァ言いながらわたしは登る あなたと手をとりあって あの日のことを思い出そうとしても 思いだせない だけどあなたが手をさしのべてくれたから わたしはいま あなたと山を登っている つるぎ…

『元気やね』言葉の展覧会1680

元気やね 岸本てるみ 一 あんたいつもひょこひょこして 歩けないのに こんなときには 元気やね 足の腫れも消えてしまうって 元気やね わたしには やらんなあかんことがあるんで 元気出さんなんって 足引き摺りながら 元気やね 二 あんた、足見たらぶくぶくし…

『台風』言葉の展覧会1679

ビュー、ビョー ビュー、ビョーと 吠え 唸り 叫ぶ風 そのなりわいを空に荒げれば たんまり水粒が集まった雲は追い立てられ 大雨をもたらす 降りし雨はゴーゴーと雄叫びをあげて流れ 道も街も川と化し 木も家も車も人も呑み込む むかしから人たちは何年間の荒…