『犬と猫と牛と人と』言葉の展覧会1693

人だけではない
他の多くの動物たちもまた・・・



ひとっこ一人いない街の道を
ヨロヨロと歩いている
あげた食事をガツガツ食べる骨と皮だけの犬



家の横で皮がむけ白骨が見えている猫
次の家の横にも 冷たくひん曲がり蠅がたかっている犬
路上に口を大きく開けたまま半分干からびた犬
蛆虫でおおわれた牛
蛆の沼に半分身動きとれずジッと死を待っている牛
そして何頭もの牛が「経済」的でないと殺戮される



人と犬の な か は
人と猫の ちが い は 人と牛の・ ・・
見捨て殺す人があれば
助け涙を流す人もある



草が生い茂って今はもう誰もいない丘
かつて村だった
小高い丘から下に見える人の街を
犬が
ジッと見続けている




※家から歩いて数分の映画館「宝塚シネ・ピピア」で、ドギュメンタリー映画『犬と猫と人間と2』を見た。宮城や岩手、そして福島の現実はいまのこの国の有り様を如実に語っている。今日は台風の影響で一日中雨が降っていた。