『飽和』言葉の展覧会2033

かつて本屋に通い詰めた頃の幸せ
今はもう色あせて


カラフルにずらりと並べられた本
見るからに綺麗なレイアウト
でも、読みたい本が見つからない
買いたい本がほとんどない
あるのは本というポイ捨て消耗品


新しい本を手に取った感動
長い間ねばって
迷いに迷い選んだ本たち
買って持ち帰る喜びと
たくさん買い過ぎた罪悪感の綯交ぜ
帰宅して最初の活字を追うドキドキ
今はもうすっかり無くなった
冷めたというのだろうか
飽和というのだろうか・・・


じゃこれからは
手に入れることよりも読むことに専念してみようじゃないか
「本屋で買う」から「蔵書を読む」へ移行して
存分に読んでやるぜ、わかったか
飽和してやっと分かったマイウェイ
残りが見えてきた人生のなか



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