『しとしと しっとり』 No.3502

しとしと しっとり
梅雨にはいったのかはいらないのか
久々の雨
しとしと しっとり
大地がしめってゆく
草木がうるおい
ホトトギスは歌い
ツバメは飛び交っている
遠近(おちこち)から喜びの声

 

しとしと しっとり
やり残したことは数多く
雨は洗い流してはくれない

 

しとしと しっとり
遠い国で貧しい人たちが喘いでいる

 

しとしと しっとり
詩という魅力のなかに
雨が降る

 

しとしと しっとり
この星 地球はまだおだやか