『一瞬、笑顔を切り取る』No.3427

さまざまな笑顔があります。
 楽しいなあ、面白いなあと感じる時の笑顔。誰かと歓びを分かち合う笑顔。幸せだなあと感じる時の笑顔。自然の中で癒された時の笑顔。分からなかったことが分かった時の学びの歓びの笑顔。共に在って共に励まし合い、助け合う時の笑顔。やっと自分をわかってくれる人に出会えたときの笑顔。生きていて良かったなあと思う時の笑顔・・・・・。笑顔は喜びや幸せの表現です。
 でも、もしある日突然、大地震や大台風のような大災害がやってきたり、火事や大病、事故等で身内が亡くなったりして不幸に見舞われたときはどうでしょうか。笑顔なんてものは、一瞬にして消えてしまいます。もう先程まで見せていた笑顔は取り戻せないかもしれない、という悲しみのどん底に追いやられてしまうのにちがいありません。そして地域全体が、世界中がそうなったとしたら・・・・・
 あるいはまた、後何十年かしたら、AIがヒトの知能をはるかに凌いで、ほとんどの仕事を奪ってしまい、ヒトにとって代わる日が来たとしたら・・・・・。もうすでに科学的予測をする学者(『ホモデウス』)も出てきました。そうなれば、笑顔はどうなるのでしょうか。
そしてまた、地域の中でも心の病などで、どうしても笑顔になれない方々も何人かおられるでしょう。
以上のようなところから見れば、笑顔はほんとうにかけがえがなく貴重なものだと実感します。個人においても地域においても、この笑顔はずっと続くものだろうか、という不安と、ずっと続いてほしいという願いがあります。


 さて、西谷の笑顔です。
 地域西谷において一人ひとりの笑顔が笑顔としてずーっと根底に根底に残っていくには何が必要なのでしょうか。それを考えていきますと紙面の都合上結論から言えば、お互いみんな励まし合い、いたわり合い、助け合って(相互扶助して)生き延びていくということが笑顔を続けさせていくように想えます。
 ここに載せさせていただいた(一瞬、写真によって切り取らせていただいた)笑顔はとても大切です。笑顔というのは、自分の一生のなかで、あるいは生命の歴史のなかで瞬時的にあらわれるものなのかもしれません。笑顔が長く続くという保証はどこにもありません。
 いま、ここで、こうして笑顔になっている、みんな共に笑い合っている。これがいつまでも続いてくれるように、地域に住む私たちは願っていきましょう。


 西谷の方々、関係する方々、よくもこんなに笑顔を見せていただいてありがとうございました。これだけみなさんの笑顔を「にしたによいしょ」で写真に切り取らせていただいたことは嬉しい限りです。


最後に、じゃあ「西谷の笑顔」は、と問うたとき、ある「よいしょ」仲間はこう答えました。「関係人口を増やす。住民の数が減る中で、観光客、勤め人、西谷のファン、西谷に訪れていなくても遠くから西谷地域とつながっている人たち、「関係人口」を増やすことが、西谷の笑顔となると思います」と。そうでしょう。これは西谷の課題です。関係人口つまり「西谷好き」「西谷ファン」を増やすということです。




        ※「にしたによいしょ」1月号で書いたものです。