『 気づきはじめる! お母さんお父さんたち』 * No.3055

なんかこう息苦しい世の中になってきています。非正規雇用、格差拡大、結婚できない、してもすぐ離婚する人たち、ブラック企業の横行、自殺、鬱病、・・・・。そしてテロ、ヘイト、ネットや学校でのいじめ、・・・・。いったい、どうなってんの今の世の中と叫びたいくらいです。
 そんななかでぼくは、残された余生をそれらとは全く無縁的なところで暮らしたいとおもっているんです。その早道は、自然の中の一部として、自然の恵みを受けて、自然とともに暮らすこと。それを今、ぼくの生まれ育った宝塚北部の西谷で実践しています。
つまり田舎ぐらし。 
 これがまた楽しいし、おもしろいんですよ。お金はありませんが、いろんな楽しみや喜びがいっぱいあります。例えば朝、裏の畑から1分以内で採れるとれとれ無農薬野菜を何種類も食卓に添えて朝食にいただくとか、地域の方々や突然の来訪の方と楽しく一杯やりながら談笑するとか、裏山にのんびり散策にでかけるとか、緑のなかでの読書とか、絶えず咲いていく庭の花々とお話しするとか、ギターをポロンポロンと弾きながら歌うとか・・・・(字数の関係でここでは書けませんが)、とにかく貧しいけれど自然のなかで愉しさを満喫していまして、そんな自然は驚きや発見、気づきの連続なのです。
 ということで閑話休題
 ここで未来の人たち、すなわち子どもたちへの「自然の中で遊び、学び、育つ」大切さのススメと呼びかけを少しだけ書かせていただきます。西谷認定こども園特集を組んだ「にしたによいしょ」9月号にこんな詩をつくり冒頭に掲載しました。
「母の胎内 太古の海で/生命が生まれる/みるみる命はヒトの形を成していく/子ども やわらかいヒト/子どもは自然そのものの/原始性をもっている/自然とぴったり合っている//
子どもは自然の中で/あそび 学び 育つ//母とともに自然との関りのなかで/感性を身に着け/情操を豊かにする/そこから思いやりややさしさ/愛情が生まれる/創造力、美への感覚、判断力、思考力・・・/ありとあらゆる能力を/自然から 自然を通して 自然の中で学ぶ/学ぶ力だって//そして生命である人にとってもっとも大切な/生きる力、生き延びる力だって」
 実際子どもたちは、それはもう楽しく遊ぶのです。今年から市民協働で活用されだした「宝塚自然の家」ですが、ここにやってきた子どもたちは、いや、子どもたちだけでなくお母さんお父さんたち(この世代、宝塚在住だった方々は、かつて小学校のとき、3泊4日の転地学習の体験)は子どもたちと一緒に楽しく遊ばれるのです。山に生えている木の枝や竹で、飛ばす道具を作って喜々として遊ぶ。森の中で何か面白い遊びはないかと探し見つけて遊ぶ。木登りする。山登りする。動植物の観察をし触れ合う。自分たちでつくった焦げたごはんや竹にくるんだパンを食べる。ザリガニ釣りをし、ザリガニをつかめなかった子どもがお母さんやお父さん、地域のおっちゃんの励ましでつかめるようになった、そのときの達成を喜び分かち合う・・・・これらは上記の詩そのものの体験です。

 この息苦しくて世知辛い世の中。今の若い人たち、お母さんお父さんたちは気づきはじめているのです。生きる意味を回復するのは、人間の本源である自然のなかであそび学び育つことだ、ということを。そして、情操・感性や判断力等さまざまな力、生きる力、生き延びる力を培うのはいびつで病んだものが多い都会より、自然がいっぱいある田舎のほうがずっと適しているということを。

さて最後に呼びかけます。
 若い人たち、お母さんお父さん方、都会生活はもう限界がきています。自分や子どもたちが自然の中で過ごす(たとえ僅かでも)ことは、とてもとても大切なことです。
少しでもいいですから、身近にある、クルマでほんの10分〜30分の所にある西谷へ
休日などに来ませんか。特に「宝塚自然の家」はみなさん市民の緑(自然)の、山のある広くて大きな庭です。もちろん無料です。駐車場も完備。土、日曜日等は開けています。ここで1日、のんびりと、ゆったりと緑をながめながら過ごしたら、子どもたちと一緒に遊び過ごしたら、ストレス解消、元気回復、またもう一つの世界や違った生き方の発見、生きる力を呼び起こすことまちがいなし、です。