「今どき父母の心得12箇条」 言葉の展覧会199

一、父母は、子どもを温室育ての「いい子」にしようと思うな。ペットのように可愛がって育てるな。野生体験をさせ、子どもに大いに失敗させ、それを学びに転化しなければならない。


一、父母は、子どもの遊びと自由な時間を奪ってはならない(テレビゲームやインターネットのことではない)。子どもの意向よりも親の意向を優先させて、塾やお稽古ごと等、いっぱいのスケジュールをつくるな。いびつな人間になってしまう。


一、父母は、誤った個人主義で、子どもに<自分は自分>という論理で生きさせるな。おれさま化して、他者に無関心やがて親が捨てられることになる。たくさんの他者と出会わせてやれ。


一、父母は、自分の子どもが悪いのを決して友だちや学校の先生のせいにするな。ジコチュウで他人ばかりを責め立てる人間ができる。自分の責任と自他ともの尊厳を教えろ。


一、父母が結果主義(成果主義)であっては、子どもが萎縮したり(引きこもったり)、脱社会的な人間になったりする。


一、父母は、自分が豊かな時代に育ったからといって、子どもに何もかも与えてはならない。プア体験と清貧精神を子どもと共に学ばなければならない。


一、父母は、子どもに必ず朝飯を食わしてやり、挨拶や感謝、後片付け等、基本的な生活習慣を教えてやるべし。


一、父母がギスギスしたりトゲトゲした環境で育てた子どもは、暴力的な人間になる。


一、父母は、子どもの学力や受験云々より、何よりも生まれてきたことに感謝し、子どもを信じ、おもいやりを持ち、守ってあげなければならない。そうすれば子どもは、強くやさしい子に育つ。


一、父母は、子どもに対する要求水準を上げるな。たいしたことはない、自分たちのDNAの子だから。それよりも、子どもがどんなにできなくても存在を認めてやり、自己肯定感を育み、誉め、愛してあげれば、素敵なおとなに育つ。


一、父母は、仲睦まじくあれば、近所とも仲良く楽しく付き合えば、子どもはこの社会はいいところだと思う。


一、父母は、子どもは親の鏡であり、親の後ろ姿を見て育つことを、しっかり肝に銘じておかねばならない。




※今日は、かたぐるしい言葉だ。自分への戒めの言葉でもある。