「岸本おじさんへのお願い」言葉の展覧会196

aiueokaki2007-06-03

最近はさっぱり詩を書かなくなった
というか書けなくなった
身体がほとんど動かなくなり
手がしびれて自由がきかない
用足し等身辺のことは人に頼っている


68年間 死にものぐるいで生きてきた
「人間やめんとこ」の詩人は
世界中を松葉杖で巡った
地震で身体が動かなくなってからは
字が読めない子どもたちのために
ネパールに学校を建てた
いったいこの原動力はなんだろう
この凄い生き方は


でも人は 老人ホームに入ったらと忠告する
それは嫌だ と強く抵抗したという


ぼくもそれは反対である
願うのは 1日に1行でもいいから
言葉を綴ってほしい
ロマンや綺麗事でなく
赤裸々な日常を ありのままの姿を
書いてほしいということだ
1字でも書き続けてほしい
それはそのまま詩になるでしょう
それがぼくのお願いです
ぼくの欲は深いでしょうか
岸本おじさん




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昨日、今日と田舎で畑の草取りをした。2週間程放っておくと、もう草だらけになる。これからは草との格闘になる。
 夕方田舎から帰ってくると、連絡があったので岸本康弘さん宅へ行った。ネパールから帰ってきたところの岸本さんは、陽に焼けて健康そうな顔をしていた。が、本人は身体の自由が効かなくなり、手がしびれてしんどい、もうあかん、と言う。車椅子をおして、伊丹の太鼓亭へ食事に行った。
 岸本さんと食事をしながら、上の言葉のような話をした。


※岸本おじさんのことを綴ったぼくの絵本『人間やめんとこ ー岸本おじさん、地球を歩く』→
http://www.jttk.zaq.ne.jp/baatp100/douwa/kisimotoojisan/ningenyamentoko.html