「生命」

aiueokaki2005-12-18



わたしのなかにひそんでいる宇宙
こっそりと


あれはいつからのことなのか
思いだそうとしても思いだせない
とおいとおい
わたしの細胞のなかの記憶
わたしのなかの海 
わたしという魚
ちいさなちいさなふくろ


いつからできたのか
外と内のしきり
なかを管がのびて
まがって ちぢんで
入れて 出して
化けて めぐって
またあたらしく変わる


ふくろにぽっかりあいた口
食べる
「いただきます」いのち
かつてはいのちがけ
いまはとても豊かになったが
すっかり忘れて
大切なものをポトポト落としている
失ったときに凶暴になる
数字が逆立ちし マネーが踊る
過剰な繁栄は危機の始まり
今日食べた牛や魚はどんな生き方をしていたんだろう


流れる
無数の中のひとつ 大きな流れ
みんなちがってみんな同じ
どんな生命もあるべくしてある
いらないものなどなにひとつない
ミミズも鳥も木も草も そして人間も
流れる流れる



答えはいらない
大きな「問い」をもちつづけることだ
なぜ生きるようになったのか
なぜまじわるのか なぜ多様なのか
どこから来て どこへ行こうとするのか
生命


しあわせはかけらとしてある
さまざまなかたち
太陽をつまんで