『緑の中の変人同盟』No.3474

すかんと
晩春の空は蒼いキャンバス
周りは緑、緑の小高い山と木々
みどりの空気は新鮮でおいしい

 

ぽつんと
その中    小屋の骨格にコンパネの壁を貼り付けながら
「一般の人らから見れば、私ら変わっているんでしょうね」
ナミさんは脚立の上から笑いながら言った。
たった一人で小屋を作っている姿はまさにそれに似合っている。
「そう、ぼくら変人なんですよ」
笑いながらぼくも応えた。
「きわめて少数派でしょうね」
「そうですね。100人いたら一人いるかいないか。まあ、1%ぐらいかな」
「もっと少ないかも」
「うんうん」
緑の中で声が響き合う
変人はお互い、匂いでわかるんですよ
うん、あちらで同じ匂いをしているものがいると
ぷ~んとにおってきて吸い寄せられる

 

匂いをかいで集まってくる
見えない『変人同盟』
そう、緑の中の変人同盟

 変しい変しい人どうしの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


変しい変しい人たち同志の