『緑のカーペット』 言葉の展覧会1075

色あせた緑のカーペット
36年間の染みが着き埃がたまっても
ぼくはいまなお使っている



思い出の緑のカーペット
かつて本箱がのりステレオものっていた
彼女も座った
淡く甘酸っぱい思い出
緑色は輝いていて
ぼくは大の字になって寝転がった
通り過ぎた時間
すっかり変わってしまったぼく
彼女はもういない



いま色あせた緑のカーペットに
座ってみる
あのときと変わらない
ぼくは大の字になって目を瞑る