『何か』*No.2754

とおい処にあるものが近づいてきた
ひそんでいたものが
ぬっと 頭をもたげた


日常の暮らしのなかで
これまで見たことのないものが
光景が
現れる


日常は
日常でなくなった


さしこまれた別のまなざし
非日常 
別の現実
現実があぶられた


あたりまえのことを
かぎりなくあたりまえにおこなうことによって
あたりまえでないことを
見つける


だれも見ていなかった何か
思っていなかった何か


ふと出会った何か
その何かはとても新鮮で
あたたかかった


何ができるかとわくわく
どきどき