『壜』言葉の展覧会1758
壜が流れてゆく
川の中を
とんぷらりん
とんぷらりん
流れ流れて
海へ
壜が漂っている
とんぷらりん
とんぷらりん
いつか誰かに読んでもらいたい
ひみつの詩を
中に入れて
壜が漂っている
誰が中に入れたかは分からない
ただ自分の言葉を
誰かに伝えたくて
人類が編み出した言葉の素晴らしさを
誰かに
贈りたかったのだろう
孤独な壜が
広い広い海に漂いながら
宙を見ている
とんぷらりん
とんぷらりん
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