『75歳のしゃぼんだま』言葉の展覧会1525

aiueokaki2013-01-24

そっとふれると
こわれてしまいそうな
きれいな虹を内包させたしゃぼんだま
いま見ておかなければ
フッと消え入ってしまいそうなものやこと
自儘な純真さで数十年あれこれと
言葉にとじこめあらわして
日陰の自道だけを歩いてきた



それが消え入りそうなとき
パッと脚光浴び
みんなは目を見張る




      恥じらう
     75歳のしゃぼんだま
      少女のままの
      夢を入れて

       ○


黒田夏子さん、75歳。「abさんご」で芥川賞受賞!!