『スィミー』 言葉の展覧会９２６

遠くはぐれてしまった魚の孤独
灰濁する海がしばし澄む
助け合い小さく生けるものの幸せ
スィミー
生命体の一瞬の夢
少しでも先へ先へ種を残せ
色とりどりの生存の多様な海は
残しても進化しても滅んでも
海は海
数十億年を超えて
海底に眠るあのときの魚やヒトの化石
やがて爆発して塵に
スィミー
いま　幸せですか

＜・　＞＊

※写真は吉田逸郎さんよりいただいたもの
「このスイミーの写真は、ゴールデンウィーク中、沖縄県のケラマ諸島で、偶然撮った物である。インストラクターによると、この時期時々でるという。他のダイバー仲間に聞くと、スイミーに巡りあった事がないようで、写真を見せるとみんな驚く。巡り会った私は、かなり幸運なようだ。私も、多くの人々とともに生き、多くの人々に支えられて生きている。スイミーの写真を見ると、そんな思いを呼び起こしてくれる。」（吉田逸郎）