「歴史の削除」 言葉の展覧会217

荒れ地に親戚が身を寄せ合っている
怯えた女と子どもたち
少女の身体は凍り
少年は恐怖に震えている
母は絶望の目 おばあは死の覚悟
遠近から聞こえてくる銃声や爆弾の凄まじい音
そこに混じる断末魔の悲鳴
殺される 死ぬのだ


捕まって捕虜になるのは最大の恥
潔く死ね
軍から手榴弾が渡された


戦場になってしまった島
日本軍の強制と
住民の集団自決の悲劇


生き証人が未だいるのに
あったものがなかったものにされ
真実が曲げられる
加害が削除され
「美しい」ものに
偽装!!


記憶が消され
歴史が改竄される
美しい国


しかし
教科書から消されても
一枚の写真は残る
子孫に継承された心は残る
少年は凍り恐怖に震えている・・・




※また、戦争ができる国へと一歩進んだ。教科書検定で、沖縄戦において日本軍の強制があったとの記述が削除。その前に、「約800人の沖縄県民が日本軍の手で殺害された」とする教科書の記述が検定で削除(毎日新聞2007年6月23日夕刊1面記事より)されている。
昨日の慰霊の日には、沖縄の人たちの渦巻く抗議があったとの報道。それでも、阿部首相は、記述の復活はしない、との談話。ん・・・・