過渡期のネットコミュニケーション

aiueokaki2006-01-03

   正月で暇なので、ネットサーフィンをしているうちに「2チャンネル」に行きついた。3年ぶりぐらいに訪れるインターネット匿名掲示板サイト「2チャンネル」である。!!!!????・・・ はてさてこれはもう、なんと言ったらいいのか、子どもの弁に子どものけんかだ(実際には10代ぐらいの子どもや軍事オタク等が多いかもしれないが)。誹謗中傷に言いたい放題。他人の言葉には全く耳をかさず、相手をたたくことばかり。ジコチュー、独りよがりで、差別的で、それに無知蒙昧ときている(前近代に退行?)。いくらホンネの書き込みと言っても、これほど荒んで嫌なサイトとは思ってもみなかった。どうみてもインターネット上の欲求不満のはけ口、便所のラクガキとしか思えない。良識的に真面目に返答をしている人の書き込みを見ていると、可愛そうである。1時間程目を通しているうちに、バカバカしさを通り越して、滑稽に思えてきた。
   折も折、1日付けの毎日新聞「ネット選挙ー時代の趨勢」(西村博之〜「2チャンネル」管理者、自民党世耕弘成民主党鈴木寛)の座談会を読んだが、そのなかで「2チャンネル」管理者の西村氏は、ネットの政治参加に対して「悲惨なことになる予測もたつ」と言っている。そして「30年間リテラシーがつくまでの過渡期、茨の道を歩む」ことになると危惧している。匿名掲示板サイトの管理者である当の本人がこう言うくらいだからポストモダン的ネットコミュニケーションは今、幼児段階ってところか(永遠に幼児段階だったりして・・。東浩紀なら「動物化」というだろうが)。

 そこで30年の悲惨な茨の道を早めるためにも、全体主義への道行きにならないためにも、ネットコミュニケーションへの注文。


1.現在、人の心の有り様として、他者が見えない、見ない状況があるが、自己と同様、他者を大事にするような試みや努力が求められる。それは外なる他者も内なる他者も同然であるだろう。
2.そのためには「不信」「敵対」「攻撃」よりも「信頼」「寛容」「歩み寄り・共生」を軸に据えたコミュニケーションであるべきなのでは。
3.わけの分からない他者、自分の考えと違う他者、自分に害をもたらす他者等とどう折り合うのかの議論が必要なのでは。
4.ネット社会で「悲惨な」「茨の道」状況をもたらす時代背景(例えば、競争ストレス社会、下流化社会など)を読み解き、解決実践をする必要がある。
5.自分たちだけのコミュニティ(閉じられた島宇宙)に閉じこもらずに、自他共にどのような社会が住みやすいのか、生きやすいのかをもっと議論して新しい社会を構想し青写真を示す。

等々。