ブログの実力

aiueokaki2005-08-08

    「インターネットの世界で革命的に登場した『ブログ』。プロが牛耳ってきたメディア界に何をもたらし、どう変化させるのか。今度こそ、ほんとうの高度情報化社会がやってくるのかもしれない」という特集の言葉についふらふらとつられてしまって、本屋で「論座」9月号を買ってしまった。「ブログの実力」という特集である。
 今この国で自分のブログを開設しているユーザーは、延べ約335万人(そのうち純利用者数は約165万人、月に1度以上更新しているアクティブユーザーは約95万人)〜2005年3月末・総務省調査〜だそうだ。ぼくはだいたい毎日といっていいくらい更新している(まとめ書きのほうが多いが)ので、95万人のアクティブユーザーに入るのだなぁと思った。2年後の2007年には延べ約800万人、アクティブユーザーは約300万人と予想されているという。
 利用する人に対してブログを見る人はどうかと言えば、05年(3月)で、約1651万人が月に1度以上ブログを閲覧。07年には約3455万人に達する予想だ。わずか2年で2倍以上の増え方だ。これは、日本の人口(約1億2760万人〜05年3月〜)の約1/4に当たる。子どもやご高齢の方を除いてみた場合、今後かなりの人がブログに関係してくる、と見なければならない。
 勿論この現象は日本だけではない。アメリカでは成人ブログ利用者が7%(日本は4.4%)で、読んでいる人が27%(日本は38.1%)。隣りの国・韓国は中身において、日本よりも先進地である。

  一読して、これからはマスメディア情報が相対化されて、もっと身近な等身大の情報社会になっていくのではないだろうか、少なくとも既存のマスメディア中心の時代は終わったのではないか、と思った。情報のマスメディア独占が情報の個人化や多相化に移行していくんだな、と楽観的な気分を覚えた。とにかく一人の権力者や一部のマスメディアが一億もの人の将来を左右してしまう、ということは恐ろしいことであるが〜あの郵政法案の参議院否決→首相の衆議院解散命令の茶番はなんだ!!〜、このブログ革命(?)はそれに市民の側から異を唱える媒体ができつつある、ということであろう。市民といっても右から左まで、いろいろな方がいらっしゃるが、強制・ごり押しをしない限り論点は少しずつ整理され独りよがりの観方・価値観も是正されていくであろう。個々のジャーナリストはセンセーショナリズムやスキャンダリズムに振り回されない未来をきちんと見据えた冷静な目をもつ必要がある。また、上だけを見ずにいろんな角度からモノやコトを見て報道しなければならないとも思う。
 いまジャーナリズムはブログの登場によってふるいにかけられ出した。高度情報化社会の質をつくる(民度をあげる)立役者はブログではあるまいか。今日テレビなどのマスコミのバカ騒ぎや独りよがりの報道を見ていると、とみに想う。

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 「2ちゃんねる」の西村博之×「はてなダイアリー」の近藤淳也×「インフォバーン」の小林弘人のネット創業者の座談会は面白かった。