宝塚  武庫川河原に降りて

aiueokaki2005-08-07

早朝4時に起床、そして5時から墓掃除に行った。田舎の共同墓なので、村のみんなが一斉に掃除をするのだ。母と一緒にカマやクワ、水などを持って行った。久しぶりに幼なじみの同級生らとあって旧交をあたためる。2カ所あるので(もう1カ所は使われていない草ぼうぼうの旧墓)時間がかかる。掃除をしていると薄暗かった辺りがだんだんと明るくなっていく。蝉が鳴き出す。

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午後4時頃、大野良平さんと宝塚の宝来橋下の武庫川河川敷に降り、ザブザブと川に入り、中州へあがった。なかなか広い。幅は40メートル、長さは100メートルくらいある(上流・橋の北側を合わせれば3倍ぐらいあるが)。「ノアの石船」(?)アートプロジェクトの下見調査だ。まだ日差しがきつく暑い。石ころだらけの上を歩いているとあせが吹き出す。中州にある石を少し置いてみた。「これは時間がかかりそうだ」「腰が痛い」「いっぺんにはできひんな。少しずつやるしかない」時間が経つと、橋の影が尾を引いて涼しくなった。河原を吹く風が心地よい。橋の上から声がした。武庫川で灯籠流しを初企画している片岡さんだ。「また手伝いますよ〜」と言っていた。もう70歳代の高齢の方に手伝わすわけにはいかないが、「ありがとうございます〜」と礼を言った。
しばらくして、大野さんが缶ビールを買ってきてくれた。シュパーッ。ゴクリ。川の中州で飲むビールはもう格別においしかった。眺めが素晴らしい。周りの景色が、街がまた違った様相を帯びてくる。二人は石ころに座り、雑談した。
「川からの視線というもんはいいもんやな」「河原からものを見る」「河原の乞食の発想」・・等と川から街や人間をみると、それらはちっぽけでとるにたらないものに見えてくる。
「いろんな形や色の石ころがようこれだけたくさんあるもんや」「地球の生成と共にもう何億年も在るんやなぁ」と宇宙の話になってしまう。また、こんな話も。「加茂川の河原のようにもっと川を眺める人が増えて欲しいなぁ。加茂川はアベックばっかりやけど」・・・・・

夕方、川を上がって、花の道を歩いた。宝塚歌劇ファンが所狭しとばかりに女の人ばかりがぎゅうぎゅう詰めになって宝塚スターが来るのを待っていた。やはり高齢化しているな。と思ったが、よく見ると中に若い人もたくさんいた。手塚治虫記念館を前に右に折れ、宝塚大橋を通ってサンビオラに入った。
料理店「中森」の主人は「久しぶり!!どないしとってん」と聞く。「ちょっと忙しくて・・」とあいさつ。店内には田路さんがもう来ていて、3人で200円のビール(ハッポー酒)を飲みながら、美味しい磯の唐揚げ等を頬張った。3,4杯飲んで食べて1000円ちょっと。
その後、珈琲館でコーヒーを飲みながら今後の打ち合わせをする。宝塚芸術村構想を1年前から立てているが、難航している。いい案が出たが、・・・・・
ぼくらにとってはちょっと辛い話だった。
まぁ、めげずにやっていこう、たとえ短い期間でも美術展などはやろうと3人は確認した。