『冬の葉っぱ』  * No.3216

光陰の只中
きみは待ち続けている
舟はゆらりゆらり


かすかな吐息
僅か 白っぽく
この世に出ては 消える


もうやって来ぬひとを
待つ身のかなしさ
けっして声にはならない


こころの手紙はただようばかり
亡きひとを待ちながら
きみは見つめる薄氷面


その下にいっぱい溜まった
見えない涙