『ヘヴン』 * No.2966

aiueokaki2017-05-23

これはかなりのショック療法だった
自身に対しての
ヘヴン
従っているんじゃないの
受け入れているんだよ
ヘヴン
世界はゆがんでいる
ヒトのつくる世界は
苛め
暴力  ・・・
歪み。この世界。現実。痛み・・
意味はないよ。なにもかも。生きてることにも。
おこることはおこるべきしておこるんだ
血、苦しみ、・・・
暴力、苛め、・・・、暴力、・・・・・
この人たちはまだいろんなことがわかっていないだけなんだよ。
・・・・・
いつかちゃんとわかるときがくるからって。
・・・・・
ねえ、弱さには意味があるんだよ
ねえ
ヘヴン
けっきょくおなじなんだよ、
ぼくも、君も、
自分の都合に従って世界を解釈してるだけなんだって。
ヘヴン
この痛みや苦しみはぜったい
報われるんだって
ヘヴン
苦しみや悲しみには乗り越える
意味がある
んだから
ヘヴン
世界は変わるよ
ちっぽけな自身の世界なんて
たいせつなたいせつな
なにか ほんの ささやかな なにかが
ヘヴン
涙はとめどなく流れる
ヘヴン
この葉っぱ、この風景!
ただ美しい
だけ
ヘヴン
涙はこぼれつづける












※川上美映子『ヘヴン』、読了。