『ヘヴン』 * No.2966
これはかなりのショック療法だった
自身に対しての
ヘヴン
従っているんじゃないの
受け入れているんだよ
ヘヴン
世界はゆがんでいる
ヒトのつくる世界は
苛め
暴力 ・・・
歪み。この世界。現実。痛み・・
意味はないよ。なにもかも。生きてることにも。
おこることはおこるべきしておこるんだ
血、苦しみ、・・・
暴力、苛め、・・・、暴力、・・・・・
この人たちはまだいろんなことがわかっていないだけなんだよ。
・・・・・
いつかちゃんとわかるときがくるからって。
・・・・・
ねえ、弱さには意味があるんだよ
ねえ
ヘヴン
けっきょくおなじなんだよ、
ぼくも、君も、
自分の都合に従って世界を解釈してるだけなんだって。
ヘヴン
この痛みや苦しみはぜったい
報われるんだって
ヘヴン
苦しみや悲しみには乗り越える
意味がある
んだから
ヘヴン
世界は変わるよ
ちっぽけな自身の世界なんて
たいせつなたいせつな
なにか ほんの ささやかな なにかが
ヘヴン
涙はとめどなく流れる
ヘヴン
この葉っぱ、この風景!
ただ美しい
だけ
ヘヴン
涙はこぼれつづける
・
※川上美映子『ヘヴン』、読了。
・
・
・
・