『建屋』言葉の展覧会1661

建物に描かれた大きな絵は
再び空のデザインになりたかった
壊れた原しの炉は成長の夢を見て
また万人の役にたちたかった
疎開している地人たちは
元のようにそこに住んで笑い合いたかった
みんなみんな儚い復帰の期待があったが
溶融するごとに目に見えないものは
漏れ出で染み込み広がった
その向こうでは碧い青い海が
何もなかったかのように凪いでいる