『笑顔のあの娘』言葉の展覧会1536

aiueokaki2013-02-04

あの娘はどこへ行ってしまったんだろう
くったくのない笑顔と
聡明さのなかにちょっと小悪魔を秘め持った・・・
あの頃、あの娘の笑顔でよく救われた
学生時代、阪神淡路大震災直後の神戸で
粉じんのなかで身を粉にして動き回っていたとか
その後、結婚して 子どももできたとか
年に一度の便りはあったが
ある年、便りは途絶え
あの娘の訃報が届いた
それから次の年、あの娘の母の訃報があった
娘にそっくりの笑顔と明るさの母だった
数年前電車内でばったり出会い懐かしさで話に花が咲いた
あの母娘はどこへ行ってしまったんだろう



そう
いまは、ぼくの内にいて
ある時、ふっと意識の底からあらわれて
笑ってくれるあの娘