『ふるさとの風景画』言葉の展覧会1497
情熱が入り込む夕焼けの柿
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遠い日の懐かしい風景画を見つけた
ぽっと淡い
スポットライトをあて
思い出を辿る
秋の
暮れなずむ山
赤く実る柿
眺める若き日の私
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待っていましょう
あの柿を
真っ赤な夕日が重なるまで
お腹を空かせた鳥たちが
啄みに来るのを
待っていましょう あの柿を
分からないことなんていっぱいだ
柿が教えてくれるのを
待っていましょう
熟して大地に引かれるまで
狭い私の窓をいっぱい開いて
待っていましょう
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いつしか言葉は消え
周囲はぼやけ
広がり
想
そうして描かれた新たな風景画
空想を巡らせ
遊ぶ
ふるさとの遠い過去と未来に
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※作品20