『フクシマ』 言葉の展覧会1192
福島が
フクシマになって
問いかける
*
原発輸出
50年後の責任
誰がとる
*
地球には
相容れぬ核
絶滅加速
*
※先日発行した同人詩誌『空町』に、福島に住む俳人・五十嵐進さんの句を載せた後、ワタナベさん(渡辺信雄さん)はこう書いている。
フクシマから
五十嵐進
ああ以後は放射能と生きてゆくのかあやめ
月を見る放射能で眼くもるぞ
無味無臭無色で降ってくる怒り
怒りつつ平常心で見る若葉
御用学者と言われても守れ子どもは
学問のひとでなしこそ白十字
抱き合えば渦巻いている地震の音
★★★福島に住む俳人・五十嵐進さんの句である。阪神淡路大震災のとき、励ましていただいた。3.11以来、人類が経験したことのない事態が進行中であり、かつ終息する時間や影響はわからない。俳句という最小の詩型から、噴出するうめき声。現地からの怒りのメッセージを体感的に受け止める。これから、原発にたよるのか、やめて小さな灯火で生きるのか、生き方が問われている。……………
※※今日はばおばぶ会で、星野未央さんよりフクシマからのこころをいただいた。
※※※3.11のことを載せた3月12日付けの神戸新聞を使って描いた作品。
※※※※この夏にボランティア一人旅をしたとき、飯舘村の国道を走った際に撮った写真(下)。田んぼにも畑にも稲や野菜はなく草だけがただぼうぼうとどこまでも生えていた。長い間クルマで飯舘村を走ったが家は閉じられ人には誰も出会わなかった。