『クヌギのたたり』 言葉の展覧会1037

aiueokaki2011-03-05

樹齢60年程
こんなに大きくなるのか
両手を回してもとどかない
クヌギの木
チェーンソーで切られてしまって
裏山にデーンと横たわっている



家に覆いかぶさってきて、日照に湿気に葉っぱに困っている。切ってくれ。と近所の人が言うので、先日何人かで伐採したそうだ。今日の日曜日は、その何トンもありそうなクヌギを細かく切って遠くの材木置き場へ運搬するのだ。そのボランティアをかってでた、僕も含めたクヌギとだいたい同じ年頃の数人の男たち。



切断した後から
樹液が小さな滝のように滴り落ちる
手のひらに掬って飲むと
そのあまいこと



クヌギ・ジュースをいただきながら、数十センチ程にした幹を、ゴロゴロ転がし、二人でよいしょと軽トラに乗せる。重いのは、三人四人で。遠くに運ぶつもりが、隣に栗山のある方がシイタケづくりの原木にするからと引き取ってくれた。「こんな太い木、菌がつくか」と誰かが言う。とにかく、近くでよかった、何十キロもある木を何十個も動かすのはつらい、助かった。えっちらおっちらよおいしょっと、僕もみんな汗を体ににじませながら、よくはたらいた。これが終わると、植樹だ。朝の8時から夕方の5時まで。もうくたくた。体の節々がうめきをあげだした。
一昨日のうんうん唸って寝ていたあの風邪は、あのときの疲れだったのか。今になって判明。一緒にやったマーさんも3日間風邪で寝込んだそうだ。 今なお、膝や手、腰等の節々がときどき痛む。



少し寝たくらいでガタガタ言うな
おれを切ったんだから
もっと苦しめ
しかしまだまだ苦しみ足らんけど
もう許したるわ
クヌギ
(が言ったとか言わなかったとか)




※写真は、切ったクヌギの木(上部)の一番短いもの。もらって、家に置く。