『伊達直人,列島を走る』 言葉の展覧会1010
伊達直人は走る
列島を走る
長野に岐阜に花巻に鳥取に赤穂に長崎に沖縄に
タイガーマスクで走る
子どもたちへのプレゼントを携え
未来へ走る
孤児らの施設の玄関先に
ポッとともるランドセルの贈り物
ささやかながらもあったかい
やはりこのくにに息づいていた
人間らしさの贈与の回復
こんな孤独な孤人の無縁社会に
あったかな善き贈り物
贈与の連鎖
資本社会から贈与社会への兆候
交換様式Dの方へ
贈与の革命
未来のくにへの贈り物
人から人へ やがてくにからくにへ
外は寒いが心はあったかい
*
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※「世の中まだまだ捨てたものじゃない」とプレゼントに添えられていた手紙。贈与文化がこの社会に息づいてくれば、この国は捨てたものじゃなくなる。日本に住む大金持ちさん方、自分の私利私欲を肥やすだけじゃなく、貧しい方にもっとプレゼントをしてください。メディアもその奨励を!
※柄谷行人さんの世界史の構造分析と時代認識、それから展望は明晰である。数十年先を読んで書いている。『atプラス』06(太田出版)でも、明るい未来を示唆していて生きていく希望がわく。伊達直人にも通じて。