「秋の夕暮れ」言葉の展覧会287

aiueokaki2007-09-02

薄れていく青空の中で
雲の縁がオレンジ色に染まる
妙になつかしい愛という言葉


西に沈みゆく夕陽が
柿の木にあたり
青い実がほんのり色づく


辺りで赤蜻蛉が泳いでいる
何億年続くのだろう
いつのまにか秋の虫が鳴き出した


ほんの少し
時間が止まって
夕暮れが終わる


仄暗い空間につけたしるしは
しばしほのめいて
消え た





※写真は、堀尾貞治さんの作品、「あたりまえのこと」横いちの練習。

         〜第9回宝塚現代美術展・店〜
        (宝塚マンガふぇすた2007)