「秋の夕暮れ」言葉の展覧会287
薄れていく青空の中で
雲の縁がオレンジ色に染まる
妙になつかしい愛という言葉
西に沈みゆく夕陽が
柿の木にあたり
青い実がほんのり色づく
辺りで赤蜻蛉が泳いでいる
何億年続くのだろう
いつのまにか秋の虫が鳴き出した
ほんの少し
時間が止まって
夕暮れが終わる
仄暗い空間につけたしるしは
しばしほのめいて
消え た
*
※写真は、堀尾貞治さんの作品、「あたりまえのこと」横いちの練習。
〜第9回宝塚現代美術展・店〜
(宝塚マンガふぇすた2007)