「全共闘世代」  言葉の展覧会162

aiueokaki2007-04-30

あのとき
ぼくはノンセクトラディカル
じゃなくノンポリ
いやノンセクトドジカルだった
あまりモノはなかったけれど
いろんな面白いコトがあった
ルンペンプロレタリアートでひもじかったけれど
自由で楽しかった
あの大阪万博へ6000万人も行ったそうだが
近場に住んでいたぼくは行かなかった
封鎖された大学には行かず
アルバイトばかりして
友だちの下宿屋に入り浸って
討論したり本を読んだりしていた
汚いのが格好よく
ヒッピーにアングラにフォークゲリラに
デモに何回も行ったけれど
造反有理」なんて分からなかった
資本論』を買って読んだけど
10ページで放棄した
安部公房大江健三郎寺山修司
サルトルカミュビートルズが好きだった
ドストエフスキー夏目漱石などを読んだ
あのとき近代と前近代がごった煮で
こんな面白い時代はないと思った
ところが今はテクノロジーだけは進歩して
モノはあふれているけれど
こんな面白くない時代はない


太郎はどこへ行ったの
自分さがしの少年は
太郎がみんなのものになったのを知った


次郎はどこへ行ったの
自分さがしの少年は
次郎が内閉しているのを知った


何してんだよ
自分さがしの暗闇で
そううろうろしていたって
何もはじまらないよ


おもしろくないことを
おもしろく


団塊の世代の移動がはじまった
会社を捨てよ、町に出よう


テレビを捨てよ、街にでよう


「自分」を捨てよ、「他者」に会おう




★昨日、今日にかけて田舎で畑を耕し(写真)、オクラとウコン等を植えた。