『生きることの意味』

何年かぶりで、高史明の『生きることの意味』(筑摩書房)を再読した。
う〜ん、やはり重い。この時代と「在日」という引き裂かれた生がそうさせるのか。12歳のたった一人の息子、岡真史の自殺はなんと考えたらいいのだろう(遺稿詩集『ぼくは12歳』)。息が詰まるように重い。
魂の救いを求め、すがるように親鸞の『歎異抄』に辿り着いたのは、少しだけ分かるような気がする。
この「在日」をつくった歴史はけっして忘れてはならない、と再認識した。


*第221回ばおばぶ同人会(宝塚文藝の会)、長内宅にて読書会。吉田さん、チューター。