「スター・ウォーズ」

aiueokaki2005-07-25

   久しぶりに興奮してしまった。映像のリアルさと物語の深さに、である(映画館で映画をあまり観ないせいもあるが)。神戸新聞文芸時評だったか、「スター・ウォーズ」は文学である、というようなことが書かれていたのを思い出した。ぼくも、これは今日の人間の社会や心そのもの(特にアメリカ)を描いているな、と思った。

 家から歩いて数分のところにあるシネ・ピピアで、「『スター・ウォーズ』エピソード Ⅲ/ シスの復讐 」を観た。「スター・ウォーズ」は、いつだったか遠い昔に観た記憶がある。それもそのはず、1977年に第1作が公開されている。その後、1999年に再開された。「エピソード」シリーズである。ぼくはこの「エピソード」は、Ⅱの「クローンの攻撃」とⅥの「ジェダイの帰還」しか観ていない。これまでのエピソードの謎を解き明かすとうたわれたⅢ「シスの復讐」を観ていて、だいたいのストーリーが掴めたが、まだもうひとつ観ないと分からない部分がある。早速ビデオを借りて観てみたい。

 さて「スター・ウォーズ」であるが、ジョージ・ルーカスはなぜ、ライフワークであるにちがいないこの映画を作ったのであろうか。こんな問いを発しながら、思ったこと(感想)を箇条的に述べてみる。
●「フォース」というキーコンセプトは、ジョージ・ルーカスの宗教(キリスト)観や哲学、宇宙観を解く鍵として彼の映画に提出されている。
●はたしてこの世(宇宙)に創造者(絶対者・神)はいるのであろうか。もしいなかったとしたら世界や自分という在り方は何なのだろう。それを「スター・ウォーズ」で考えてほしい。
●真(真理)や善といったものは相対的なものではないのか。
●正義のために、愛する人のためにと言った大義名分はパラドックスを孕んでいて、簡単に悪や憎、嘘に転化する。今日の、ブッシュに見られるような情けないアメリカへの批判があるのでは。こういう囚われが在る限り戦争は、永遠に続くであろう。
●いったい生命とは何なのか。生きるとは。未来から、宇宙的な視野から、物語からそして今の自分の生きざまから考えるしかない。


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98歳になる祖母が病院で、お医者さんに今日も診てもらったが「大丈夫ですよ」と言われてひとまず安心。よかったね、おばあちゃん。おばあちゃんもこの医者の話を聞いて、少し元気がでてきたようだ。目に輝きが戻ってきた。