未だ現役、嶋本昭三

aiueokaki2005-07-08

  夜の9時まで仕事。帰宅後、一杯やりながら食べ終わると、疲れもあったのか眠くなって寝てしまった。連れが、「こんなとこで寝ないで、上(2階の寝室)で寝ぇよ」と言ったので目が覚めた。はっと時計を見ると、11:30。「あっ、しまったぁー」
 NHKテレビで、11:00からの「人間ドギュメントー宙を舞う画家77歳」を見る予定だったのだ。ああ。でも後、15分ある、と思い直してTVをつけた。あの嶋本昭三さんが映っていた。杉山智子さんが出て、持ってきた作品をそぎ落としの手直しをさせられていた。そして女拓アート。クレーンからの落下ペンキアート、歯ブラシアート、・・・。ナレーターだったか、嶋本昭三は偶然を利用して描くのではない、偶然の中に浸りきって描くのだ(だったかな)、てなことを言っていた。
 「誰もやらないことをやる」。これは、「具体」の主宰者、吉原治良の言葉だ。嶋本さんは、それを77歳になった今もやり続けている。日本では、何、このおじいさん、いい年して・・・等と言われるかもしれないが、外国での評価は高い。フランスのポンピドー美術館に日本作品で唯一置かれているのは、「具体」の村上三郎の紙破りパフォーマンスをした作品だ。第3回宝塚現代美術展・店に参加してもらった元永定正さん、そして去年の暮れに宝塚あーと寺子屋でパフォーマンスや対談をしてくれた堀尾貞治さん(秋からは横浜ビエンナーレに出展される)。「具体」はこの国よりも外国で高く評価をされている。世界の「具体」は今もそれぞれが活躍中だ。
 嶋本さんには2,3回会ったが穏やかな方である。しかし、内には燃えたぎるものがあるようだ。未だ現役、嶋本昭三。関西にもっと、こんなアーティストが増えてほしい。関西から世界へ発信だ。


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 ロンドンで地下鉄・2階バス、同時爆破テロ。死者が50人以上、重体22人。いたましいことだ。なぜ、こんなことになってしまったんだろう。9.11以降、なんか狂ってきている。イラクやアフガン戦争でアメリカに加担した日本も、近い将来にこんなことが起こるにちがいない・・・・・

 想うに、「愛する人のために」という美辞麗句の正当化(傲慢化、排他化、攻撃化)が災いをもたらしているのかもしれない。もっともその背景には、貧困や不平等、中東問題が横たわっているが。いずれにしても政治屋さんは、ジコチュー論だけでなく他者論をも論じる客観的な見地に立ってほしいのだが。

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 またもや阪神タイガースが中日を下して6連勝。貯金が18。矢野、下柳、浜中、鳥谷、赤星、今岡、それに金本等それぞれが気張っている。暗い気分の中で、1点の明るさ。