金沢で

aiueokaki2005-06-24

  研修先は心優しい管理職が迎えてくれ、この舎の取り組みや様子、歴史や特色などを丁寧に話してくれた。午前中、担当の方もこころよく取り組みを見せてくださったり、説明をいただいた。ぼくはここの舎長さんに一人屋上まで連れて行ってもらって金沢一帯の地理を教えてもらったり、泉鏡花室生犀星徳田秋声の話を聞いたりした。なんという厚遇!! 舎長は気さくでカジュアル(担当の方の言)な方で、さかんに冗談を飛ばして笑わせてくださった。この舎は、ぼくの勤める職場と違って広い門が開かれていた。しかし今日日の不審者に備えて、防犯カメラを設置しているとのこと。きめ細やかさとおおらかさがない交ぜになってこの舎は運営されているのだなあ、と参観して思った。舎長さんは、ぼくたちを外まで見送ってくれた。

 午後は「金沢21世紀美術館」へ行った。昼食は美術館のカフェレストランでとった。これが大ヒットだった。パレット皿でバイキング。皿が大きかったし、そこへ30種類の食べ物を山盛りにして食べた(取るのは1回だけだったので)。おいしかった!
おなかがいっぱいになってしまった。しめて1350円なり。 
 「金沢21世紀美術館」はこの3月にも来ていたので、驚きはなかった。でも、ジェームズ・タレルの部屋やアニッシュ・カプーアの部屋、レアンドロ・エルニッヒやパトリック・ブランの作品等を見て回った。「アナザー・ストーリー」というタイトルでコレクション展示をしていた。カールステン・ニコライ、マイケル・ブレナン=ウッド、小谷元彦、板橋廣美、フィオナ・タン、アナ・メンディエータ、カルメラ・ガルシア、岸本清子の作品が4つの展示室で展示されていた。「このコレクション展示はもうひとつやなぁ」とささ丸さん。この冬の特別企画が忘れられないらしい。ぼくが感動したのは、トイレに入って用を足しているとき、ふと、後ろを見ると小さな一画に映像作品があったことである。ぼくは手を洗うのも忘れて、10分ちかくだったかそれを見ていた。こんなトイレにもしかけの作品があったりするので、またこの美術館が好きになった。
 観光の団体客がいくつかきていて、「ご一行様」として観光名所を見るように説明を受けていた。日本の美術館では、この「金沢21世紀美術館」が一番集客力があるらしい。「気楽さ」「楽しさ」「使いやすさ」というキーワードのもとに「まちに開かれた公園のような美術館」といううたい文句が新しい。そして、○世界の「現在(いま)」とともに生きる美術館  ○まちに活き、市民とつくる、参画交流型の美術館  ○地域の伝統を未来につなげ、世界に開く美術館  ○子どもたちとともに、成長する美術館  というコンセプトはなかなかいい。
 動き回ったので、足が棒になった。疲れてもうくたくた。とにかく今回の管外研は体力的にも充実していた。


※写真は、「宝塚現代アート6.5」での、池田愼さんと彼の作品。作品は、自分が読んだ文庫本を連結したもの