2010-04-26から1日間の記事一覧

『初老男と少女』 言葉の展覧会879

項垂れた男は ふと暗雲を見るともなく見た みんな同じ空を仰いでいた頃が 妙に懐かしい 白く染まって少なくなった髪が冷たい風にゆれる 春だというのに 冬の体験を生かせないないまま 不信の中で 目指す模範を捜す男 喪失した大きな物語 消耗する「失われた…